第80話
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無理だ。一応”守秘義務”があるんでな―――おいそれと話すわけにはいかねぇ。」
「――――!」
「っ…………!」
リィンの問いかけに答えたルトガーは懐に手を入れ、それを見たリィンとクレア少佐は顔色を変えたがルトガーは意外な物を懐から取り出して机に置いてリィン達に見せた。
「――――だからコイツで勝負といかねぇか?」
「え………」
「それは確か…………VM(ヴァンテージマスターズ)のデッキですわよね?」
「ああ、最近巷で流行っているという戦術カードゲームか。」
「俺達もちょいとハマっててな。もし俺達全員に勝てたら”これ以上”を喋ってやってもいいぜ。」
「カードゲームで情報を…………?」
「やれやれ、つくづく食えないオジサンねぇ。」
ルトガーの提案にクレア少佐が目を丸くしている中サラは苦笑していた。
「団長…………」
「はあ、文句言われても知らんで?」
「クク、若いモンにはチャンスを与えてやるもんだ。そして報酬はてめぇ自身の手で”掴み取るもの”――――乗るかよ、リィン・シュバルツァー?」
「――――わかりました。受けて立たせてもらいます。」
「ブレードもやってたしあたしも…………といいたいところだけど。デッキ構築が要るゲームはちょっと面倒くさいわねぇ。」
「わたくしも自分の”VM”のデッキはあるのですが、正直対戦の経験はあまりありませんので、勝つ自信はありませんわ。」
「ブラックジャックやポーカーなら自信はあるのですが…………」
リィンはルトガーの提案に乗ったがサラとセレーネ、クレア少佐はそれぞれ自信なさげな答えを口にした。
「ハハ、それだと多分少佐殿の一人勝ちだろうしな。ちょうど買ったばかりで未開封の完成デッキが余っている。お互いそいつを使ってやればそう差は出ねぇんじゃねえか?」
「…………なるほど、一応フェアな条件みたいだね。私がジャッジを引き受けよう。イカサマがないかどうかは検めさせてもらうよ?」
「フフ、好きにしな。」
「それでは1ゲームは私が引き受けましょう。」
「あたしも参加するわ。―――組み合わせはどうする?」
「ほな”紫電”の姐さんはオレの相手をしてもらおか。」
「”氷の乙女”は引き受けよう―――手並みを拝見させてもらう。」
「それでは、俺が貴方とですね。」
ゼノとレオニダスがそれぞれの相手を指名するとリィンは自分の相手であるルトガーを見つめた。
「クク、お手柔らかにな。それじゃあさっそく始めるとしようか…………!」
その後、アンゼリカが完成デッキにイカサマがないことを確認した後、ゲームが始まったのだった。
「―――ほな、ここで”コンジュレート”
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