ターン3 蕾の中のHERO
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ングで、またしても未来をつなぐ1枚を引き当ててみせたのか。
だが、それはあくまでその場しのぎを積み重ねるだけの後手対応に過ぎない。残る手札は2枚、そのうち1枚はエアーマンであることがわかっている。墓地発動のカードも存在しない以上、不確定要素は残りの手札1枚のみ。
「メインフェイズ開始時、このターンもΩの効果発動!左側のカードとΩ自身を次のスタンバイフェイズまで表側表示で除外する、テレポーション・パルス!」
2択の賭けだった。不確定の1枚さえ押さえてしまえば、八卦がこのターンできることはエアーマンを召喚しHEROをサーチすることぐらいとなる。だがサーチしたところでその手に融合のカードはなく、すでにエアーマンに召喚権を使用した以上このターンは手札に遊ばせておくだけとなるだろう。数少ない例外は特殊召喚可能なバブルマン、そしてHEROの攻撃力を一時的にブーストするオネスティ・ネオスだが、仮に前者からランク4、あるいはリンク2に繋げたところでこのターンでユニゾンビを排除し彼女のライフを4000削るような動きは不可能だし、後者だとしてもその1度のブーストでこの戦いの大局が動くことはない。そこまで判断したうえで、Ωを離脱させたのだ。すぐさま除外されたカード一覧を確認し……小さく舌打ちする。
「クソッ、またエアーマンかよ?」
「そして私の手札には、このカードが残りました。私の手札が1枚のみの時E・HERO バブルマンは特殊召喚でき、さらにこのカードが場に出た際に私の手札とフィールドにカードが存在しない場合、2枚のドローを可能とします!」
「嘘だろ……!?」
E・HERO バブルマン 守1200
極めて厳しい条件をクリアした時のみ使用可能となる、バブルマンのドロー効果。結果論とはいえ自らの発動したΩの効果がその条件を手助けする形となってしまい、一応相手の年齢に配慮して本人には聞こえないよう小さく毒づく。そんなわずかな唇の動きから言葉の内容を目ざとく読み取り眉を顰める老人の視線には気づかないまま、少女の動きに従って茨の蔦が地面から飛び出しバブルマンの全身をがんじがらめに縛り付ける。
「速攻魔法、冷薔薇の抱香の2枚目を発動!戦士族のバブルマンを墓地に送ることでデッキの植物族、ローンファイア・ブロッサムをサーチしてそのまま召喚。そして、そのモンスター効果を発動します!」
ローンファイア・ブロッサム 攻500
導火線に火が付いた爆弾をその花の、そして実の代わりに咲かす恐るべき植物。そして、導火線を伝う火がその本体へと届く。
「自分フィールドの植物族モンスター1体をリリースし、デッキから植物族モンスター1体をリクルートします。糸巻さん、ここまでのデュエルはまだまだ前哨戦です!これが私の、八卦九々乃の信じる最強のヒー
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