暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン3 蕾の中のHERO
[12/20]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
蘇生する。レベル4の陰者に、同じくレベル4となったユニゾンビをチューニング!」

 そして始まる、シンクロ召喚。その合計レベルは、8。

「戦場潜る妖の電子よ、超越の脳波解き放て!シンクロ召喚、PSY(サイ)フレームロード・Ω(オメガ)!」

 細かく並んだ0と1のノイズとともに、全身を強化服と脳波増幅パーツですっぽりと包んだサイキック戦士が空間を歪めてワープ着地する。かすかに全身に走るプラズマの名残が、その念動力の強大さを示唆していた。

 ☆4+☆4=☆8
 PSYフレームロード・Ω 攻2800 サイキック族→アンデット族

「あんな状況から、こんなにモンスターを……」
「いいや九々乃、まだ気を抜くんじゃないよ。あれはやっぱり、腐ってもプロさね」
「その通りさ爺さん、それに八卦ちゃん。アタシのフィールドにはまだもう1本、ヴァンパイア・サッカーのマーカーが向いているからね。妖刀−不知火の効果を発動!墓地からこのカードと他のアンデット族モンスターを除外することで、アンデット族のシンクロモンスターを疑似的に呼び出すことができる。そしてアタシが選ぶのは、不知火の陰者!」

 ここで、糸巻は少し思案する。彼女のエクストラデッキには、特殊召喚時に相手の墓地からアンデット族を蘇生できるデスカイザー・ドラゴンが存在し、その効果を合わせればもう少しこのソリティアを続けることもできる。
 だが現在、八卦の墓地に存在する蘇生可能なモンスターはシャドー・ミストのみ。墓地に送られた際に後続をサーチする効果を持つ以上、そこまでやるのはリスクが高いか。音もなく地面に突き刺さった妖刀に、決して消えないこの世ならざる炎が宿る。その炎は妖刀を軸に不可思議な形に膨れ上がり、やがて1人の剣士の姿を模した。そしてその炎の体が不可思議の力によって一時的に肉体へと変化したとき、刀を構える1人の剣豪の姿がそこにあった。

「戦場切り込む妖の太刀よ、一刀の下に悪鬼を下せ!逢魔シンクロ、刀神(かたながみ)−不知火!」

 ☆4+☆2=☆6
 刀神−不知火 攻2500

「まだまだ終われないね。せっかくだ、ここまで来たらもうアタシが満足するまで付き合ってもらうよ。不知火の陰者が除外された時、陰者以外の名を持つ不知火1体を除外から帰還させることができる。もう1度蘇ってきな、妖刀。そしてレベル6の刀神に、レベル2の妖刀をチューニング」

 妖刀−不知火 攻800

 再び地面に突き刺さった妖刀の柄に刀神が手をかけ引き抜くと、再びその刀身が燃え上がる。それに呼応するかのように刀神の全身が元の炎に戻り、2つの炎が共鳴してさらに激しく燃え上がる。その炎を切り裂くように、1匹のドラゴンが不死鳥のごとくアンデットワールドの空に舞い上がった。

「戦場吹きすさ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ