カルデアの救世主
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は別人だと理解していても、どうにも複雑な心境にされる。
まあ似たような戦闘論理、戦術眼を持つということもあり、馬が合う部分があるのには面映ゆい気分にされるが、悪い気はしない。どこに行ってもついて回る女難も、ここでは避雷針があるので心配することもなかった。
切嗣の返答に、エミヤはやや意外そうに眉を跳ねる。
「今流れが来ているのは確かだ。お前もそういうモノが大事だというのは知っているだろう」
「それは……知ってはいるが……」
「あのマスターは調子に乗れば乗るほど何かを起こす。今回はそれが良い方に転ぶことを祈るんだな」
「……分の悪い賭けは嫌いなんだがね。まあいいさ。言わんとしていることは分かる。一先ずは放っておこう」
切嗣の言い分は意外だったが、頷ける所ではある。長い間戦場に身を置いていると肌で感じる時があるのだ。今、自分に運が向いていることを。『流れ』としか呼べない奇妙な運気を。
そういう時は、不思議と何をしても死なないものだ。銃弾飛び交う死地で、弾の方が自分を避けていると感じるのである。
だから、エミヤはそういった運と呼べるものを軽視しない。それは切嗣も、そして己とは別人である衛宮士郎も同じだろう。
何やら気炎を上げて、アルトリアを連れ食堂を後にした士郎を捨て置き、エミヤは切嗣と戦術のすり合わせを含めて奇妙な懐かしさに浸るのだった
「乗るしかない、このビッグウェーブに!」
――後に士郎は述懐する。
『調子に乗っていた。酒を飲んで呑まれていた。今は反省している』
もはやお馴染みとなった衛宮式ダイナミックうっかり――遠坂の赤い悪魔と相乗効果を引き起こすという、ともすれば特異点化も夢ではないほどのパニック源の半分。
防犯のためカルデアで『酒気帯び召喚禁止』の発端となった事件が今、士郎の手によって起ころうとしていた。
「シロウ、それが呼符なるものですか」
所は召喚ルーム。アルトリアがしげしげと興味深げに金のプレートを眺める。
士郎は召喚ルームに設置されたままとなっていたマシュの盾に呼符をセットした。
「ああ! これが! これこそがカルデア驚異の科学力! 複雑な召喚術式の内容は俺が一生かかっても理解できない代物だ! これを媒介に召喚された英霊は、漏れなくカルデアの英霊召喚システム『フェイト』に接続され、通常戦闘ならカルデアの電力を基におこなうことが出来るようになる! 何がどうなってそうなってるのかなんてまるで分からんがな!」
「なるほど」
頭が可笑しくなっている士郎に、なんのツッコミも入れないアルトリア。
……そう、彼女も(酒で)狂っていた。
要らぬ欲を掻いた士郎は、アルトリアを召喚現場に連れてくることによって、強
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