第四章
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「これは」
「そうだね、それじゃあね」
「僕達はですね」
「お嬢ちゃんの願いを適えてあげよう」
「お父さんに贈りものを届けてあげましょう」
「是非ね」
「それでお嬢ちゃんいいかな」
今度は三好さんが女の子に尋ねました。
「お嬢ちゃんに聞きたいことがあるけれど」
「はい、何でしょうか」
「その影絵は何かな」
「あの、私が」
「お嬢ちゃんが?」
「私バレエやってるんです」
ここでのこのこともお話した女の子でした。
「それで影絵で私がバレエをしている姿をです」
「お父さんに見せてあげてだね」
「贈りものにしたいんですが」
「影絵はお嬢ちゃん自身なんだ」
「駄目でしょうか」
「ううん、これまでは僕達が作った影絵を使ってきたけれど」
「人間が影絵になることはね」
池辺さんも言います。
「それはね」
「はじめてですね」
「出来るかな」
池辺さんははじめてのことなのでまずはこう思いました。
「果たして」
「出来ますよ、結局はです」
「影絵もだね」
「人ですから」
「そうだね、ただ灯台の灯りは強いから」
「そこに注意しないといけないですね」
「お嬢ちゃんを影絵にするのも」
こう言うのでした。
「どうにも」
「そうですよね」
「じゃあね、まずは目にサングラスをして」
灯台の強い光から目を守る為です。
「それで全身バレエの白い服を着て」
「そうしてですね」
「光を跳ね返してね」
「熱儲けない様にしますね」
「そうしよう、お嬢ちゃんはそれでいいかな」
「はい」
女の子は三好さんとのお話を終えて自分にまた尋ねてきた池辺さんに答えました。
「それで」100
「それじゃあね」
「明日の夜はですね」
「ここにバレエの衣装を全部持ってね」
「サングラスもですね」
「それも持って来てね」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「灯台の灯りの前に立ってですか」
「バレエを踊ってくれるかな」
「わかりました」
女の子は池辺さんにまた答えました。
「それでお願いします」
「それじゃあね」
「明日の夜にですね」
「またここに来てね」
女の子に笑顔で言いました、こうしてでした。
二人は女の子を影絵にすることになりました、そのことが決まってです。その次の日の夜にでした。
女の子はまた灯台に来ました、そうして二人に言いました。
「持って来ました」
「バレエの衣装もサングラスもだね」
「どちらもだね」
「持って来ました」
そうしてきたというのです。
「それで、ですね」
「うん、今からね」
「準備が出来たらはじめるからね」
二人は女の子に言ってです、そしてでした。
バレエの衣装に着替えてサングラスも合わせて光とそれが発する熱を反
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