第二章
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「そんなの観ないよ」
「それはいいことだな」
「それでさ、昔はなんだ」
「それこそ毎日みたいにな」
「時代劇やってたんだ」
「本当に沢山あったな」
昔を懐かしむ目でだ、寿福は話した。見れば孫によく似た顔と背それに体格だ。だが髪の毛はかなり薄くなっていて顔には皺も多い。
「昔は」
「今じゃ深夜ドラマでやる位か」
「それが寂しいな。けれどな」
「昔はそうでか」
「そうだ、面白かったぞ」
「それは鞍馬天狗観てもわかるよ。とにかく今のゴールデンタイムの」
この時間帯のというのだ。
「どうにもならないバラエティよりもさ」
「金も頭も人手も使ってないな」
「そんなの観てもさ」
「面白くないしさ」
「ためにもならないから。あと十時からの報道番組も」
こちらもというのだ。
「酷いしさ」
「どれも観るものじゃないな」
「そんなの観るよりも勉強してるよ、俺」
白馬はかなり真面目に言った、梅酒の味を楽しみつつ。
「本当に」
「それがいいな」
「そう、あとさ」
白馬はさらに話した。
「ネットもしてるよ」
「インターネットか」
「祖父ちゃんもしてる?」
「カープのブログ書いてるぞ」
これが祖父の返事だった。
「毎日な」
「祖父ちゃんもネットやってるのかよ」
「悪いか」
「六十なのにかよ」
「六十でもブログはするぞ」
「そうなんだ」
「そうだ、それで御前もネットをしているんだな」
孫にこのことを確認した。
「そうなんだな」
「一応ね、まあ適当なこと書いてるよ」
「変なことを書いて炎上にはならない様にな」
「それは俺も気をつけてるから、ツイッターもしてるしさ」
こちらもしていることをだ、白馬は祖父に話した。
「当たり障りのない犬とか猫の話書いてるから」
「だといいが本当にな」
「ネットって炎上するからな」
「そうなったら厄介だからな」
こうした話は常にある、迂闊な書き込みで大変なことになるのもまたインターネットの世界だ。寿福もそれを言うのだ。
「気をつけろよ」
「ネットも色々な奴いるしな」
「時代劇の悪役とかよりもずっと酷いだろ」
「そうだよな、新選組なんてな」
鞍馬天狗に出て来るその者達はとだ、白馬は今観た時代劇の話もした。
「敵役でもな」
「毅然としてるな」
「悪いことはな」
「新選組も信念で動いているだろ」
「そうしたことしないよな」
「ネットにいる悪質な連中みたいなことはな」
所謂荒らしや煽りと言われている連中だ、こうした連中の行動は実に悪質なものも存在しインターネットの世界を乱してもいる。
「それこそだ」
「新選組なんて比べたら駄目だな」
「局長さんに謝らないと駄目だ」
近藤勇にというのだ、新選組とインターネットの荒らしを
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