019話 修学旅行異変《参》 一時の癒しと魔法バレ
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する。
「そ、それより次いこうか!」
「そういえばエミヤンってこういう日本の観光って初めてだよね。そこんところ大丈夫?」
「えっ? う、うん。大丈夫ダヨ」
いまいち自信がないので最後あたり片言で答えてしまった。
瞬間、裕奈の目が光った。
「ひっ!?」
「そっかぁ、それじゃ今日はエミヤンを奈良の観光で引っ張りだこにしよう!」
『おー?』
絶対何名かわかっていない返事だよ!?
「アキラ、お願い」
「わかった。シホさん、ごめんなさい」
「ちょっ、まっ!?」
わーお、びっくり。なぜか片手で私は担がれてしまった。
この細腕のどこにこんな力が!
背後で「南無…」といったジェスチャーを龍宮にされてしまい私はもうあきらめた。
それからは奈良公園を皮切りに東大寺、春日大社、銀閣寺など主要なところを時間の余す限り回らされた。
や、楽しかったからよかったけどもっと自由性にとんだものにしたかった。
そして甘味所で一休みをとっていると、
「いやー、ごめんなさい、シホちゃん。ゆーなについ乗せられちゃった♪」
「別にいいよ? 楽しかったのは本当だし」
「そういってくれると身が休まるよ」
「そうやね」
「こらー。私だけ悪者扱いするなー!」
「ふっ…」
そういって一同は笑みを浮かべる。
それに私も一緒に笑みを浮かべる。そういえばこういった純粋な楽しみはここ最近なかったからとても新鮮だ。
それでとても楽しめたと思う。
そして旅館に帰る道で、
「やっと笑ったね」
「え?」
「だってエミヤンってこういった思い切った行動でもしないと心の底から笑えないかなと思って、ね」
「裕奈…」
え? なに、なんなの? 裕奈って失礼だと思うけどこんなに気を使える子だったんだ。
私は思わず感動してしまい裕奈の肩に顔を預けて、
「…ありがとう…」
「うん♪」
頭を撫でられてなんか子ども扱いされているようだったけど悪い気分ではなかった。
◆◇―――――――――◇◆
帰ってきたネギはぼうっと遠くを眺めて放心していた。
原因はわかっている。
のどかに告白されたからだ。
だが整理がつかず顔を赤くしながらなにか考え事に耽っており時折意味不明な言動や行動をとっていた。
しまいには床をごろごろと転がりだす始末。さすがにその奇怪な行動に生徒達もさすがに心配になったらしく雪広を中心としたグループになにがあったのか聞かれて、
「いや、あの別に何も! 誰も僕に告ッたりなんか…!」
と、見事に自爆をした。
その一言が発端となり騒ぎが生じてネギは意味不明な言葉を並べながらも一緒にいたカモとともにどこかに走り去ってしまった。
そこで影から見守っていたアスナと刹那にシホ
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