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吸血鬼になったエミヤ
015話 新学期、吸血鬼異変《終》 落ち込む心
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それに上と掛け合いまして今回の件は一同の胸の中だけに収めておくことでけりをつけさせましたので先輩は追い出されることはありません」
「だ、そうだ。だからせいぜい今後は暴走しないように努力するのだな。私も力になってやるから安心しろ」
「エヴァ…最近丸くなったな」
「うるさいぞ、タカミチ。私は誇り高き吸血鬼の後輩を見捨てるほど腐ってはおらん」
「みんな…」
「ですからシホさん。自分を追い込むのはやめにしましょう。ためになりません。それにいつものシホさんの方が好感を持てますから」
「好感をもてるのは確かだが…刹那、お前は追い込むことに関しては人のことを言えないだろう?」

クックックッ、と龍宮は微笑を浮かべる。
それに刀子やエヴァも同感のようで笑みを浮かべている。

「う、うるさいぞ、龍宮!」

顔を赤くして反論する刹那の姿に一気に部屋は明るくなり重い空気も取り払われていった。
シホもみんなの気配りに感謝してお礼の言葉をいった。それはとてもいい笑顔で。
当然それによって若干数名がトロンとした表情になったのは言うまでも無いことだ。
タカミチは心の中で必死に顔に出ないようにして後にどこかの人気が無いエリアで無意味に居合い拳を放っていたという。




◆◇―――――――――◇◆




一同があらかた解散した中、私はある事が気にかかってエヴァと茶々丸を病室に引き止めていた。

「ところでエヴァ。エヴァがまだここにいるっていう事は、計画は失敗したってこと?」
「うっ…痛いところをついてくるな。まぁ結果はそうなるな。存外あのぼーやは粘ってきてな。時間切れでタイムアップだ。だから今回はドローだといっているのに奴ときたら…」

なにやら苦い思考になっているので触れないようにしておいた。被害を受けるのはごめんだから。
だがエヴァはすぐにいい笑顔になり、

「ところでシホにタマモ。喜べ、いい話をぼーやから聞き出せたぞ」
「なに?」
「なんですか? あのお子チャマ情報ですから少し不安ですけど」
「まぁそういうな。なんとな、あのナギがどこにいるか知らないが生きているそうだ」
「は? え!?」
「マジですか!? あのナギが!」
「やはり驚くよな」
「当然でしょ。死んだと思っていたからね」
「はいです」
「そうか。なんでも六年前にあったきりだとかで事情は聞かなかったがな。ついでに修学旅行は奈良・京都だからナギの別荘のことも教えといた」
「あぁ、そういえばあったね。詠春に無理いって作らせていたっけ。場所は知らないけど」
「そうなのか。まぁいい。それまでにお前も準備はしておくんだな。どうせなにか揉め事に巻き込まれることだし、な」
「もう確定みたいに言わないでよ。なんか先行き不安になってくるじゃない。それ
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