さよなら
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跳ねる。
途中インファントドラゴンやウォーシャドウの群れやインプの群れと戦った。
そしてベルが気付いた時には、リリが居なくなっていた。
「リリっ!? どこっ!?」
ベルがキョロキョロと周囲を見渡すが、霧と背の高い草が邪魔をして、リリの姿をとらえられない。
代わりに、トラップアイテムを見つけた。
モンスターをおびき寄せる物だ。
「……今日……なんだね」
カァン!
ベルは腰に衝撃を感じた。
刹那、後ろにグイと引っ張られ、腰から何かが外れた。
ベルが目を向けると、バルグレンを互い違いに挿したホルスターが宙を舞っている。
ピアノ線のついた鏃がホルスターに刺さっていた。
そのホルスターの向かった先に、リリを見つける。
「ベル様は、もう少し人を疑う事を覚えた方がよろしいかと」
リリがホルスターごと双短剣を懐に入れた。
そして寂しそうな、後悔するような笑顔を浮かべている。
「さようなら。もう会うことは無いでしょう」
ベルが思ったのは、リリへの恨み言等ではなかった。
「バルグレン! リリを……リリを守れっ!」
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