第58話 目覚めた後で
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しも団長を説得するよ」
「いいのか?」
「ん、そうでもしないとリィンは納得しないだろうしね」
「すまないな、いつも迷惑をかけてしまって」
「もう慣れたよ」
フィーはそう言うとスクッと立ち上がる。
「取りあえずまずは団長の所に行こう、リィンが目を覚ましたことを報告しないと」
「団長?なんでここで団長の話が出るんだ?」
「あ、そういえば言ってなかったっけ。今団長はこの城にいるよ」
「ええッ!?」
フィーの言葉に俺はマジかよ……と内心思ってしまう。
いやだって『猟兵王』として有名な団長がどうしてリベール王国にいるんだよ!?
「カシウスと一緒に付いてきたみたい。迎えに来たぞ、だって」
「態々迎えに来てくれたのか……」
フィーからあの後に何が起きたのかを簡単に説明してもらった。
あの後ロランス少尉は何故か撤退したらしく、リシャール大佐はエステルさん達が止めたようだ。
その後に更にヤバい奴と戦ったそうだがその時のカシウスさんと団長が皆をサポートしてくれたらしい。
今はクーデター事件から一週間が過ぎたらしく今日は生誕祭が行われていると聞いた。
「そうか、俺は一週間も眠り続けていたのか」
「ん、すっごく心配した」
「そうか、心配をかけてしまったな。悪かったよ」
フィーにお礼を言うとお腹が鳴った。そう言えば一週間も何も食っていないんだもんな。
「ずっと眠っていたなら俺ってどうやって食事をとっていたんだ?」
「点滴投与っていうのをしてたよ、クロスベルの病院からカシウスが取り寄せたんだって」
「ああ、聖ウルスラ医科大学の……」
よく見ると俺の腕に針が刺さっていて何かの液体が入った袋に繋がっていた。
しかし聖ウルスラ医科大学か……俺が昔クロスベルで世話になっていた時にも何回か検査を受けに行ったんだよな。懐かしいものだ。
「あと下のお世話はわたしがやった」
「ああ、そうなのか。ありがとう……ってええっ!?どういう事だ!?」
「オムツをはかせたんだよ。それをわたしが変えた」
あっ、本当だ。いつの間にかオムツをはいているじゃないか。
「そっか、何かメチャクチャ恥ずかしいな」
「今更じゃん。昔は一緒にお風呂にも入ってたんだし」
「昔と今を一緒にするなよな……」
妹にしたのお世話をされていたと知って、兄として情けなくなった。
「そ、そういえば団長がリベールに入国する時警戒されなかったのか?」
「当然された。でも団長曰く猟兵としてではなく一般人としてきたからセーフ、だって」
「いやそれでもキツいだろう。あの人自分がどれだけ有名なのか分かっているのか?」
俺は団長の行動
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