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レーヴァティン
第八十九話 大坂に戻りその三

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「そっち派だよ」
「燕、ヤクルトやねんな」
「巨人はひい祖父ちゃんの頃から代々だよ」
「嫌いやねんな」
「そうだよ、江戸っ子だからっていってもね」
 それでもというのだ。
「巨人が好きとは限らないよ」
「そうなんやな」
「そうだよ」
 その通りだというのだ。
「あんなチームの何処がいいんだか」
「それでやな」
「東京ドームは敵地だよ」
 日本のありとあらゆる邪悪が集いそこからは世にも恐ろしいヘドロの如き禍々しいものが漂っているという。
「あたしにとってはね」
「そうか、アンチか」
「アンチじゃないよ」
「じゃあ何や」
「あたしは代々巨人の敵だよ」
「おお、言うたな」
「巨人はあのままずっと最下位でいるべきだよ」
 長い間最下位の座を独占しているがというのだ。
「未来永劫ね」
「その通りだ」
 英雄は海老玉からいか玉を食べている、そのうえで言うのだった。
「巨人は人類普遍の敵だ」
「野球でもな」
「そうだ、巨人は悪だ」
 英雄は耕平に対して言い切った。
「あのチームはこの世界にはないが」
「それでもやな」
「巨人は敵だ」
 まさにと言うのだった。
「邪悪をその全身に凝縮したな」
「何ていうかあれやな」
 ここで耕平が言うことはというと。
「巨人は戦後日本の悪の象徴やな」
「そのモラルの崩壊のな」
 第二次世界大戦後の日本は確かに繁栄している、しかしモラルは崩壊していると言われている。そのモラルの崩壊の象徴だというのだ。
「象徴だ」
「そやな、ほんまに」
「あのチームは負けるべきだ」
 飲みつつだ、英雄はこうも言った。
「これからも永遠にな」
「全くだよ、しかし何だろうね」
 ここでだ、桜子も飲みつつ言う。いい飲みっぷりである。
「こっちの世界で時々巨人出るけれどね」
「あの連中だな」
「一体何者だ」
 こう言うのだった。
「一体」
「急に出てきて暴れてね」
「いつもそうだが」
 それがというのだ。
「いつもだけにな」
「わからないね」
「全くだね、何者か」
 本当にと言うのだった。
「そこも知りたいね」
「そうだな、俺が思うにな」
 その巨人達にとだ、英雄は述べた。
「あの連中は海の魔神と関係がある」
「あたし達の敵と」
「そうだ、あくまで推測だが」
 ここで英雄も酒を飲んだ、彼も清酒を飲んでいる。
「連中は海の魔神が動かしている」
「それが世界の危機だね」
「そしてだ」
「世界を滅ぼそうとしているんだね」
「海の魔神が世界を海で覆っていてな」
「あたし達が今いる島を滅ぼして」
「世界全体をだろう」
 こう桜子に言うのだった。
「あくまで推測だが」
「推測でも」
 それでもとだ、智は考える顔で述べた。
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