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獣篇V
50 お母さんは忙しい。
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確認してから、私は衝立の後ろに入り、着替えをすることにした。まず、ブラウスを脱ぎ、上に晒しを巻いて、着流しを羽織る。そして履いていたズボンを脱ぎ、それぞれを衝立に掛けてから、着流しを整える作業に入った。着流しを整えてから、衝立の上の服を取って、ハンガーにかける。そして今度は物干し竿にかける。真選組の制服がかかっているのはどこか違和感満載だが、仕方ない。私自身の部屋がないのだから晋助(あいかた)には我慢してもらうしかあるまい。

着ていたものを片付けてから、自分の机の上に置いた荷物を、片付ける。そして、するべきことを机の上に積み上げて、とりあえずは一段落である。双子(かれら)の晩御飯の準備もせねばならない。部屋に備え付けられている小さなキッチンでお粥を作る。木箆で様子を見ながら机の上に出した書類を確認する。いつから見ていたのか、晋助(かれ)が口を開く。

_「おかえり、零杏。…沙羅と双樹も、随分と寂しがってたぜ?ママはどこ?ってな。」

_「ただいま。…そうだったの、それは悪いことをしたわね。…とか言って、あなたも寂しかったんでしょう?」

あァ、良く分かってるじゃねェか。と言って、私の腰に腕を巻き付ける。普段甘えられねェからなー。とスリスリしている。そうです。ママを独り占めしようだなんて百年早い。wwww

_「もうすぐ大広間で晩飯らしいぜ。…あと少ししか甘えられねェなァ。」

_「普段のでもすでに十分よ。www」

_「つれねェなァ。」

_「契約不履行ってことで離婚してくれてもいいわよ。wwww」

なに言ってんだ、別れるつもりは一切ねェ。とかグダグダ言っている間にも、万斉から夕飯のお呼びが掛かった。さて、そろそろ行かねばなるまい。

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