50 お母さんは忙しい。
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。これが終わり次第、船に帰る予定だ。子供たちが待っている。ご飯はどうやら一緒に食べるつもりのようなので、早く帰らねばならない。
副長室の前に来て、失礼します。と言って襖を開ける。副長室がさっきと全く同じ姿勢でこちらを向いたので少し笑えたが、全く動じていない降りをして出来上がった書類を提出した。
_「これ、先程のお仕事です。終わりましたので提出しに参りました。あとは副長のご署名と捺印をするのみです。ちなみに、私は今から帰ります。」
_「あァ、お疲れ様だった。ありがとうよ、お陰で助かったぜ。」
_「ええ。いいんですわ。私の仕事でもあるので。給料泥棒になってはいけませんもの。」
_「ってか零杏、帰るってどこにだァ?」
_「鬼兵隊の船ですわ。高杉は束縛がお好きな方のようでしてね、私は仕事が終われば船に帰れ、と言い遣っておりますわ。…まったく本当に面倒くさいですけど、…明日の朝にはまた出勤致しますので、お許しくださいませ。」
_「…そうか。気をつけて帰れよ?…ってか制服は大丈夫なのか?」
_「ええ。大丈夫ですわ。幹部も状況を知っていますので。」
そうか、と言って隊服のポケットから出した煙草の箱から一本取り出し、火をつけた。じゃあな、気をつけて帰れよ?と言われ、私は今日の仕事を上がることにした。部屋に戻り、面倒くさかったので隊服とスカーフだけは脱いでブラウスの上から着物を簡単に袷てスカート状の袴を上から履き、剣を腰に指してバッグを片手に、船の近くまでワープした。船は朝降りた場所と同じところに停まっており、顔パスで船に通してもらった。部屋まで帰ると、晋助が珍しく仕事をしていたので、多少驚きつつも、ただいま、と声をかける。おかえり、と言って晋助が振り返った次の瞬間、部屋の前でまた子と万斉の声がした。また、一際高い声が聞こえるので、どうやら双子も一緒のようだ。
_「もし、失礼するでござる。また子殿もおられる。」
晋助が、入れとだけ言うと、万斉たちが部屋に入ってきた。沙羅はまた子に、双樹は万斉に抱っこされていた。二人とも、なんか様になる姿に少しほほえましく思いつつも、しばらくそのままで待機した。また子が、あ、零杏、おかえりッス。と言う。沙羅がまず、まま、まーまっ!っとキャッキャしていた。やばい、かわいい。わが娘ながら鼻血でそう。www 双樹は万斉に抱っこされつつも、ママ、と言っていた。
_「もうすぐ晩御飯らしいんで、それまでに着替えとか済ませとくッスよー」
_「それまで拙者らが沙羅殿と双樹殿をお守りしておくでござる。」
_「ありがとうございます。…では、お言葉に甘えて…準備致しますわ。」
と言って、一旦そこで解散になった。
彼らがいなくなったのを
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