第64話:強き想いは奇跡を起こす 後編
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大輔とタケルに促され、1人の子供が口を開いた。
「……じゃあ、君の夢は?」
尋ね返された大輔は一瞬目を見開くが、次の瞬間にあっさりと答えた。
「ラーメン屋、小さい時からの夢なんだ」
【え!?】
「やっぱり大輔君、ラーメン屋さんになるんだね…ケーキ美味しかったのに…」
京はオーバーリアクションを取り、タケルは肩を落として大輔の方を見た。
ヒカリはやっぱりそうだったかと肩を落とした。
「ヒカリちゃんが食べたいならケーキくらい何時でも焼いてやるよ。ヒカリちゃんのためならさ」
「大輔君…!!」
「大輔、ヒカリさん。惚気なら余所でやるように」
甘い雰囲気を漂わせる2人に賢がそうツッコむ。
「こほん、僕は…刑事か警察になろうと思う。デジモンカイザーとしての経験があるから…ね…ヒカリさんは無いの?」
「私?私は幼稚園の先生になりたいの!小さな子供達と一杯触れ合いたいから!!」
ヒカリの夢を聞いたのり子が口を開いた。
「そう…実は私も幼稚園の先生になりたかったの…」
「へえ、いい夢じゃないか。他のみんなは夢は無いのか?まあ、無いなら後で見つければいいし」
「僕、野球選手!」
大輔に尋ねられ、少年が声を上げて夢を言った。
「……私、本当はケーキ屋さんになりたいの」
「漫画家になりたいって言った時、みんなに笑われて諦めていたけど……」
「そうだ、なりたいものがあったのに、いつの間にかそれは考えちゃいけない事だと思ってた……でも、違うんだね!」
「何で一々他人に言われて諦めなきゃいけないんだよ?そんなの損じゃねえか」
大輔が溜め息を吐きながら言うとヒカリはタケル達に向き直る。
「タケル君達はないの?」
「うーん、僕達の冒険を色んな人達にいつか知って欲しいと思ってるから小説家かな?」
「僕は…まだ分かりません。でもいつか、夢を見つけてそれを実現させる。それが今の僕の夢です。」
タケルと伊織がそう言うと京は胸を張りながら口を開いた。
「私の夢はお母さんよ」
【へ?】
京の夢に全員が目を見開いた。
「女の子の代表的な夢でしょー!?家庭をしっかり、どっしり守り、母性に溢れた素敵なお母さん!それが私の理想よ!!」
「素敵な夢ですね京さん」
「でしょー?」
「「「……………」」」
「……く…っ!!」
賢は普通に賛同したが、普段の京を良く知る大輔達からすればここまで現実と願望がかけ離れている夢はないのでは無かろうか?
沈黙していた大輔達だったが、とうとうタケルが膝をついた。
「「「タケル(君・さん)!!」」」
「うう…、何でだろう…京さんはただ将来の夢を言って
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