第64話:強き想いは奇跡を起こす 後編
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なんていないもの」
「戦う力も無いし、暗黒の種を取り出す事も出来ない」
「このまま、何も変わらないんだ……ずっと、重苦しい日々が続くんだ」
1人がのり子に同意すれば、他の子供達もつられていき、妬みと恨みはベリアルヴァンデモンの力となるためにデジタルワールドに。
「ん!?パワーが上がりやがった!?」
「ははは、そうだ恨め妬め!!」
子供達の負の感情を取り込んでパワーアップしたベリアルヴァンデモンは幾分か余裕を取り戻した。
「舐めるんじゃねえ!!リュウセイロックダマシー!!」
エネルギーの膜をぶち破り、ベリアルヴァンデモンを地面に叩き付ける。
「ぐっ、もっと選ばれし子供達を羨め、妬め!!お前達の負の感情が俺の糧に…」
「この陰険野郎がーーーーっ!!デモリッションホーン!!」
子供達の負の感情を利用しようとするベリアルヴァンデモンにシャウトモンEX6の一撃が炸裂した。
「チッ…何なんだあの軟弱な奴らは…」
「キリハ君…落ち着いて、みんなあなたのように強いわけじゃないのよ?」
情けない姿を晒す子供達に舌打ちをするキリハを諫めるネネ。
「あの子達は前の俺と同じだ。失敗をして挫けてしまった俺と…」
「タイキ…」
ベリアルヴァンデモンのエネルギー源と化してしまっている子供達を見てタイキは切なそうに呟いた。
「おい、お前ら!!」
大輔が子供達に向かって叫び、子供達の視線が大輔に向けられた。
「さっきから黙って聞いてれば、パートナーデジモンがいないからってなんだ!選ばれし子供がなんだ!俺はただの普通の子供だ!!」
「そんな事ないよ、デジモンがいるし……」
子供達はブイモン達を見つめ、妬みと恨みを込めた視線を大輔に向ける。
「デジモンがいるから!?正直言ってそれを除けば俺はそこら辺にいる子供だ!!」
「うん、あんた勉強大して得意じゃな…あべし!?あぎゃん!!?」
京の額に大輔の強烈なチョップ、脛に回し蹴りが炸裂し、京は痛みにのたうち回る。
「と、とにかく、デジモンは僕達がいて欲しいと思ったら、いると信じたら、必ず存在するんだ!それは、僕達に心があるのと同じように…子供には皆、夢を叶える力があるのと同じように!!」
のたうち回る京から目を逸らして子供達に言うタケル。
「そんなの、子供騙しよ!!」
「子供だろ…君も俺達も…あるだろ!?将来の夢くらい!」
そう吐き捨てるように言われた言葉に大輔が尋ねるが、子供達はそれを考えることもせずに俯く。
「将来の夢?」
「……そんなの、忘れちゃったよ」
「嘘だな、きっとあるはずだ……笑ったりしねえからさ」
「恥ずかしがる事なんてないよ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ