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ドリトル先生と日本の鉄道
第八幕その七

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 その部室に大柄で逞しい身体つきの丸坊主の人がいました、ここでもこの人から挨拶をして先生に応えました。
「和田哲也です」
「和田君だね」
「文学部の一回生です」
「君は文系だね」
「はい、軍事は歴史から学んでいまして」
「そうなんだね」
「僕がドイツ軍が好きで」
 それでというのです。
「今回です」
「僕のお話を聞いてくれるんだね」
「是非聞かせて下さい」
 こう言ってです、そしてでした。
 先生は和田君にも今回のお話をしました、するとです。
 和田君も明るいお顔になって先生に言いました。
「ドーラ、いいですね」
「君もそう思うね」
「はい、確かに列車砲は使い方が難しかったですが」
「特にドーラになると余計にね」
「しかしです、鉄道博物館に列車砲は相応しいですし」
「特にドーラはだね」
「動く模型となりますと」
 まさにというのです。
「絵になります、是非です」
「動くドーラの模型をだね」
「飾りましょう、では戦場をイメージして」
「そうしてだね」
「プラモ部の人ともお話をして」
 そうしてというのです。
「やっていきましょう」
「じゃあ鉄道博物館でもね」
「お話をしてですね」
「やっていこうね」
「宜しくお願いします」
 こうしてでした、和田君も快諾してくれました。和田君も新垣君もすぐにでした、先生と一緒に鉄道博物館に入って。
 その空いているスペースを見て博物館の責任者である宮田さんとお話をしました。
「ここならです」
「結構いいもの置けますね」
「ドーラ置けますよ」
「それもかなり広く動けるものが」
「そうなんだね、博物館としてはね」
 宮田さんも二人にお話します。
「もう置くのなら本格的なね」
「そうしたものをですか」
「置きたいですか」
「そう、実際に大砲まで動いて」
 列車砲のそれがです。
「そして周りもね」
「ただ列車砲を置くだけじゃなくて」
「さらにですか」
「実際に戦場で運用していたみたいに」
 その様にというのです。
「周りに軍人さん達も置きたいね」
「ここのディオラマの他の場所みたいに」
「そうしてですね」
「本格的にいきたいですか」
「そこまで」
「うん、それで大砲からはSLみたいに」
 先生がSLの模型に出したアイディアをそのまま使ってというのです。
「火を噴く様にしたいね」
「ああ、砲撃したみたいに」
「ああして」
「そうしたいね」
「火打石を使ってなんだ」
 先生は新垣君と和田君に自分のアイディアをお話しました。
「そうしてなんだ」
「成程、火打石ですか」
「あの火花を使いますか」
「そうしてだよ、ドーラの大砲が動いて」
 そしてというのです。
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