でれ
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屋の床を蹴った。
ピョイ、とベートが穴から出てくる。
着地すると、下着を着けてない胸が揺れた。
ベルがサッと顔を反らす。
ベートの手伝いもあって、ベルは五分程で魔石とドロップアイテムの回収を終えた。
ベートがベルを小脇に抱える。
「ちょ、ベートさん!?」
ベートは片手でエザンディスとデュランダルを手に取り、ヴォルドールの穴に飛び込んだ。
「寝るぞ」
「へ!?」
ベートはベルの鎧を手際よく外すと、再び抱えて自分の寝室に向かった。
「ベートさん! おろしてください!」
「離す訳ねぇだろ」
ベートは自分のベッドにベルを投げた。
「きゃんっ!」
その横にベートも寝転がる。
出ていこうとするベルの手をつかみ、抱きつく。
普段はサラシで抑えている胸に、ベルを押し付けた。
「ちょっ!?」
「騒ぐな抱き枕」
ベルがおとなしくしていると、寝息が聞こえ始めた。
ベルがそっと上を向く。
(ベートさんの寝顔かわいい………)
いつもはカッコいい姉貴分なベートの意外な一面。
この寝顔を知ってるのは僕だけだ、と思ったベルは少し嬉しくなった。
「おやすみなさい。ベートさん」
三日月が照らす中、二人分の寝息だけが響いていた。
翌朝。
「おい。ベル起きろ。メシいくぞ」
「うにゅぅぅっ…」
寝惚け眼のベルがベートに手を取られて立ち上がる。
ベートがベルの手を引いて、ドアを開けた瞬間。
「ぁ……………」
目の前に、ラウル・ノールドがいた。
ラウルは部屋から出てきたベルとベートの格好を見る。
ベートは普段の格好だが、ベルはワンピース。
それも形紐が崩れかけている。
その上ベルの虚ろな目。
ラウルがパクパクと口を開け、何かいいかける。
「ベルがベートさんに食われたッス━━!?」
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