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前世の知識があるベル君が竜具で頑張る話
ばんさん
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…。じゃぁリリ、大切に持っててね」

「はい!」

竜具を使わないという縛りプレイで中層まで降りてきた。

「ベル様、所でその武器はたいへんな業物に見えますが?」

「これは…そうだね…」

そう、竜具はまさに…

「形見なんだよ」

「形見?」

「ある人のね。その人は、何故か僕にこれをくれたんだ」

自分のクオリアを消して転生させた。

記憶はあっても、僕は俺じゃない。

「よく、わからない人だったよ」

「そうですか…」

その後は、ミノタウロスを狩りまくったり、シルバーバックをぶっとばしたりした。

解体に時間を取られない分、戦闘に集中できた。

時間も時間だし、リリのバックパックがいっぱいになったので、地上に戻る事にした。

途中またインファントドラゴンを見つけたので突撃したらリリに叱られてしまった。

「もうっ! ベル様はなんでそんなに子供なんですか!」

「えー…」

「文句言わない!」

「はい」

一瞬リリが年上なんじゃないかって思ったけど、僕のプライド的に聞けなかった。

ダンジョンの上層、人が多くなる場所に行くと、チラチラとみられていた。

僕とリリの身長もあるんだろうけど、何よりも僕の名前が飛び交っていた。

曰く、ナインヘルの隠し子だとか。

曰く、ヴァナルガンドのツバメだとか。

曰く、悪神のおもちゃだとか。

取り敢えず全部聞かなかった事にする。

「べ、ベル様。ベル様ってもしかして…」

「さぁ、何の事だろうね」















豊饒の女主人に行くと、空いていた角の席に座る。

「あ! ベルさんじゃないですか!」

「どうもシルさん」

銀髪のウェイトレス…シルさんが注文を取りに来た。

「えっと…この前来たばかり…ですよね?」

「ご迷惑でしたか?」

「あ、いえ…そうじゃないんですけど…お金、大丈夫ですか?」

「えっと…それなんですけど、ロキが金は使わないと不健全って言ってまして。
それで今日はパーティーを組んでるこの子と来たんです」

リリはフードを被ったままだ。

「まぁ可愛い子ですね。ベルさんの恋人ですか?」

「そんなんじゃないですよ。パーティーメンバーです」

「うふふ…冗談です。所で今日はウサミミカチューシャは着けてないんですか?」

「ええ、今はリヴェリアさんがいませんから」

リヴェリアさんが居たら多分ウサミミカチューシャはつけさせられる。

あとロキ。あの飲んだくれ。

「そう…なんですか…? その割には…」

シルさんが僕の格好を見る。

ワンピースに兎鎧。

会わせる
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