第四十幕:響き広がる虹
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てみると、色々と見えてくると思うわ」>>
凪咲さんの言葉は、もっと広義的な意味だったのかも知れない。
高月さんの想いによって気付かされた七夏ちゃんへの想い・・・。
時崎「ま、まさかっ!」
高月さんは、俺と七夏ちゃんとの昨日あった出来事を全て知っていたのかも知れない。全て知った上で、俺に会いに来て・・・そして・・・俺が断る事も分かっていたという事なのか!?
・・・何の為に!?
・・・何を今更・・・七夏ちゃんの為だ!!!
だけど、今、七夏ちゃんに俺の想いを伝えるのは無理だ。七夏ちゃんと普段どうりの状態になって、その上で、七夏ちゃんの本当の想いを知ってからでなければ・・・。
<<七夏「お互いに相手の心が通じ合っている事が分からないと、この先も上手くゆかないと思ってます☆」>>
あの時、七夏ちゃんにはぐらかされたけど、七夏ちゃんは二人の告白を断っている。俺が一方的に想いを伝えても、上手く行くかどうか分からない。もし、上手く行かなかったら、ここでの生活が一変してしまうだろう。凪咲さんとの約束、アルバム作りを完成させてから、そして、七夏ちゃんへの想いが届かなくても、その後にお互いに影響が無い日・・・つまり、俺がこの街を発つ日に想いを伝えるべきだと思う。
色々考え過ぎた反動だろうか・・・しばらく放心状態が続く。
時を刻む音に混ざって、微かに聞こえる会話。その内容までは分からない。
−−−−−−−−−−
心桜「笹夜先輩・・・ごめん。もう大丈夫!」
笹夜「・・・良かった・・・」
心桜「あたし、つっちゃー迎えにゆく」
笹夜「私も一緒に・・・」
心桜「笹夜先輩、今日はつっちゃーと会わない方がいいと思います」
笹夜「でも、七夏ちゃんに会ってお話ししないと」
心桜「あたしから話しておきますから! つっちゃーなら絶対分かってくれる!」
笹夜「・・・はい。すみません、心桜さん」
心桜「凪咲さーん!」
凪咲「はい」
心桜「あたし、つっちゃー迎えに、家に戻ります!」
凪咲「ありがとう。心桜さん」
心桜「いえ、帰りたがらないつっちゃー置いて、飛び出してきたから、こんどは連れて来ます!」
凪咲「色々すみません」
心桜「いえいえ!」
凪咲「七夏の事、よろしくお願いします」
心桜「はい!」
凪咲「高月さん」
笹夜「はい!?」
凪咲「いつでもいらしてくださいね。七夏も喜びますから♪」
笹夜「・・・・・はい」
−−−−−−−−−−
しばらくして、トントンと階段を登ってくる音。それが誰なのかは分かっていたけど、俺は何故かぼーっとしていた。
トントンと扉が鳴る音に、意識を呼び戻された。
凪咲「柚樹君、いいかしら?」
時崎「な、凪咲さん! は、はい!」
慌てて扉を
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