第四十幕:響き広がる虹
[3/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
々と・・・あ、これ! ありがとうございました」
俺は、宿泊代のおつりを凪咲さんへ渡した。
凪咲「はい。確かに♪」
時崎「色々とすみません」
凪咲さんに高月さんの連絡先を訊くべきか・・・いや、まずは七夏ちゃんの事が先だな。
時崎「七夏ちゃんは、お部屋ですか?」
凪咲「七夏は、まだ心桜さんの家に居ます」
時崎「え!?」
凪咲「昨日は、心桜さんの家で泊まる事になって・・・」
時崎「そうなのですか?」
凪咲「二人とも似てるわね」
時崎「・・・・・」
凪咲「昨日、心桜さんから電話があって−−−」
−−−−− 昨日の回想 −−−−−
凪咲「お電話ありがとうございます。民宿風水です」
心桜「あ、凪咲さん、天美です」
凪咲「あら、心桜さん、こんにちは」
心桜「こんにちは。今、つっちゃーと一緒なんですけど、今日は家に帰りたくないって話してて」
凪咲「あら、そうなの?」
心桜「はい」
七夏「うぅ・・・笹夜先輩が・・・笹夜先輩が・・・」
凪咲「!? 七夏、傍に居るのかしら?」
心桜「居るには、居るんですけど、今ちょっと、取り乱してて・・・」
凪咲「まあ・・・ご迷惑をお掛けしてすみません」
心桜「あ、いえいえ! 全然迷惑なんて思ってませんから!」
凪咲「ありがとう。心桜さん」
心桜「ですから、今日はあたしの家でつっちゃー泊まりますけど、いいですか?」
凪咲「はい。七夏の事、よろしくお願いします」
心桜「はい! では、失礼します」
−−−−−−−−−−−−−−−−−
時崎「!!! 七夏ちゃん、『笹夜先輩が』って!?」
凪咲「ええ。電話の奥から七夏の声が聞こえてきて、取り乱してたみたいだけど、高月さんと何かあったのかしら?」
どういう事だ? 高月さんは昨日、殆ど俺と一緒に居て、七夏ちゃんとは会っていないはずだ。七夏ちゃんが高月さんの事で取り乱すような事・・・
時崎「ま、まさかっ!」
凪咲「ゆ、柚樹君!?」
時崎「す、すみません。ちょっと部屋に戻って考えさせてくださいっ!」
凪咲「え!? はい」
ここ、民宿風水での自分の部屋に駆け込んだ。少ししか走っていないのに息が荒れている。なんだ、これは? 少し、落ち着け!
七夏ちゃんが、昨日、帰りたくないと話していた理由・・・高月さんと何かあった事だけは間違い無さそうだ。何かなんてもう分かっている。高月さんが俺へ想いを告げた事を、七夏ちゃんに話した・・・これしかないだろう。だけど、なんでわざわざそのような事をしたのだろうか? 高月さんは自分の想いをより確実にする為に七夏ちゃんを・・・いや、それはない! 高月さんは、そんな事をする人ではない。きっと他に理由があるはずだ。理由、理由・・・考えてはみるけど、納得できる理由が見つからない。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ