はじめまして
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だ?」
「いえ…今日の稼ぎがかなりよかったのでファミリアに納めた方がいいのかと…」
「幾らだ」
「七万三千ヴァリスです」
「まぁ、いいんじゃねぇの? アイズ達ならその数倍は余裕で稼ぐからな」
「ふーん……」
その晩はベートさんの尻尾をもふもふしてたら寝落ちしてて、気づいたらベートさんの抱き枕にされてた。
めちゃくちゃビビった。
翌朝、朝食の余りを入れてもらったバスケットを持って黄昏の館を出る。
皆さんが『がんばれよー』とか言ってくれる。
嬉しいけど、子供扱いされてる気もしないでもない。
僕の考えすぎだろうか。
ダンジョン前の広場に行くと、朝早くから色んな人がいる。
これからギルドに出勤するであろう人や、僕のようにダンジョンアタックに向かう人。
その他にも冒険者向けにポーションの移動販売をする人や日雇いのサポーター。
「お嬢さんお嬢さん」
色んな人が居るものだなぁ。
「もうっ! 貴女ですよお嬢さん!」
ん?
振り返ると、赤いフーデッドローブを被った女の子が居た。
「あれ…? 君は昨日の…?」
「なんの話ですか? リリと貴女は初対面ですよ?」
でも、君は昨日のパルゥム…。
「どうしました?」
「えっと…君って昨日のパルゥムじゃないの?」
「パルゥム? リリはシアンスロープですよ?」
リリと名乗った女の子がフードを取ると、たしかに耳があった。
触ってみる。
「ふぁっ!? ひゃぅっ…」
「うん。本物だ」
「だからシアンスロープだっていってるじゃないですか!」
「ごめんごめん。で何の用?」
「あ、はい。サポーターを雇いませんか?」
「サポーター?」
「はい」
サポーターかぁ……うーん…悩ましいなぁ。
他の派閥の人の前では竜具を入れ替えられない。
でも、エザンディス無しでもサポーターが居たら…それに魔石の回収も…。
「うん。試しにやってみようかな。宜しくね。
所で、君の名前は?」
「はいっ! リリはリリルカ・アーデといいます! 宜しくお願いしますベル様!」
いや君隠す気ゼロじゃん……。
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