はじめまして
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と、実感した。
ギルドからの帰りがけ、裏路地の方から慌ただしい足音と、剣呑な雰囲気がした。
「何事…?」
少し気になったので裏路地に入ってみる。
無論、何時だって鞘に納めたバルグレンを抜けるようにしてからだ。
裏路地から、さらに別れる小道に入ろうとした時だった。
「あぅっ!」
「ひゃっ!?」
だれかとぶつかった。
女の子だ。
僕よりも幾分小さい体。パルゥムだ。
団長より小さい。多分子供。
「見つけたぞ糞パルゥムが!」
なんかヤバそーなオッサンが女の子を追いかけていたみたいだ。
「君! ごめんよ!」
パルゥムの女の子を横抱きにする。
「ちょ!?」
「大丈夫! 直ぐに安全圏まで連れていってあげよう!」
女の子を抱いたまま、大きく飛び上がる。
「きゃぁぁぁぁぁ!?」
「黙って! 舌噛んじゃうと危ないよ!」
「ななななな何考えてるんですか貴女!? 初対面ですよ!?」
トン、と屋根の上に着地する。
「可愛い女の子とむさ苦しいオッサンなら可愛い女の子を取る! 可愛いは正義!」
「かっかわっ!? はわわわ…」
何この子可愛い。
からかいたい気持ちもあったけど、そんな場合じゃ無さそうだったので、取り敢えず二つ隣のメインストリートを目指す。
「アリファール!」
腰の空の鞘にアリファールを召喚する。
まず一つ目のメインストリートの端の屋根から飛ぶ。
「ヴェルニー!」
女の子を抱えたまま、風を纏って滑空。
ふわりと着地して、また屋根の上を駆ける。
そしてまたメインストリートを越える。
少しだけ屋根の上を行き、メインストリートとメインストリートのちょうど中間で地上に降りる。
「ここまで来れば安心だよ」
「へ? あ、はい」
女の子をおろす。
「僕はベル。縁があったら、また会おうよ」
もし縁があったなら、今度は、もっと平和な場所で。
「ヴェルニー」
黄昏の館に戻ると、もうご飯時だった。
「あ、ベートさん」
「おう。帰ったかベル」
食堂に直行すると、ベートさんに会った。
「あの、ベートさん。聞いてもいいですか?」
「なんだ」
「ロキファミリアって、上納金ってあるんですか?」
「特にねぇな。ただ、時々ファミリアが対象のクエストを受けなきゃなんねぇ。その時も注文のドロップアイテム以外は貰っていい決まりだしな。他と比べたら、そこら辺緩いぞ」
へー。そうなってたんだ…。
「で? なんでいきなりそんな話したん
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