猫娘と神野区異変編
NO.088 突入
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中では過去の出来事がまるで高速で回想されていく。
味方が誰もいなく、冷たい現実の中で誰も助けてくれない中で、そんな己に手を差し伸べて救ってくれたオールフォーワン。
『君は悪くない』と言って引っ張り上げてくれた。
そしてとうとう小言で憎しみの言葉を言い出し始める死柄木。
「死柄木……奴の場所を教えろ! 奴は今どこにいる!? 死柄木!!」
「おまえが!! 嫌いだ!!」
死柄木の憎しみが臨界点に達し、大声で叫んだその瞬間だった。
ゲートの個性を持つ黒霧が気絶しているはずなのに、まるでヘドロのようなものが出現して次々と脳無が姿を現し始めた。
「これは!?」
次々とヘドロの液体から現れる脳無。
それで現場は混乱し始める。
アジトの中だけならまだしも外で待機していた警察やエンデヴァー達の場所にも脳無は出現して暴れ始めているのだ。
「脳無格納庫はどうなっている!? ジーニスト!…………、ジーニスト!?」
ベストジーニスト達からは応答がない事に緊急事態を悟った一同。
そして数分前に少し時間が戻り、脳無を確保していたヒーロー達は、突如として誰かの気配を感じ取り、そちらへと視線を向ける。
そこには……。
「…………」
なんと、出久が虚ろの目をしながらもゆっくりとヒーロー達のもとへと歩いてくるのだ。
「緑谷さん! よかった、無事だったんだね!」
インゲニウムが駆け寄ろうとするが、
「待て、インゲニウム! 様子がおかしい……緑谷の後ろにいる奴は誰だ!?」
そう、出久の背後に薄っすらとだが大柄の人影が見える。
男は無言で立っていたのだ。
すかさずベストジーニストが糸を展開しようとするが、
「おっと……この子がどうなってもいいのかな?」
「ッ!!」
それで動きを封じられてしまう一同。
そして次の瞬間、脳無格納庫をまるで地震が起きたかのような衝撃が襲ったのであった……。
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