猫娘と神野区異変編
NO.088 突入
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黒霧が汗を垂らしながらも動揺した風で、
「すみません死柄木弔……呼び出そうとした脳無なのですが、ないのです……」
「ないだと!?」
その言葉に死柄木も動揺を隠せない。
なんせヴィラン連合にとって脳無は切り札に違いないのだから。
そんなヴィラン連合の事を憐みの瞳でオールマイトは見ながらも、
「情報通り、やはり君はまだまだ青二才のようだね。死柄木!」
「あ?」
「ヴィラン連合よ。貴様達は舐めすぎた。我々ヒーローを、警察のたゆまぬ捜査を、そして我々の怒りを!!」
オールマイトがそう話している間に、爆豪達が隠れて見ていた脳無保管倉庫には、ベストジーニスト、ギャングオルカ、Mt.レディ、虎、インゲニウムなどの精鋭のヒーロー達が突入していた。
そして、
「脳無格納庫、制圧完了!」
ベストジーニストが個性である糸を幾重にも展開して脳無を縛り、Mt.レディなども巨大化して手掴みで脳無を捕獲していて、虎も捕まえられていたラグドールの奪還に成功してインゲニウムやギャングオルカは周辺を警戒していた。
「おいたが過ぎたようだな、ここで終わりだ死柄木弔!!」
そうしてオールマイトが威圧感を全開にしてヴィラン連合の幹部達を睨みつける。
その圧倒的な存在感で委縮してしまっている幹部達。
「終わりだと……? まだ、始まったばかりだ!正義だの平和だの……生きにくいものにとってはこれ以上の格好なフタはない掃き溜めをぶっ壊すために、そのためにオールマイトはぶっ殺して取り除く! 仲間も増え始めて来たんだ! こんなところで! 黒ぎッ!!」
「ッ!?」
死柄木が黒霧になにかを命令する前に、その一瞬の間に黒霧の体を通過したものがいた。
それは自身の体を薄く細く引き伸ばせる個性を持つエッジショットであり、エッジショットが通過した後の黒霧はまるで糸の抜けてしまった人形のようにぐてっとして気絶してしまっていた。
「中を少々いじらせて気絶してもらった……死んではいないが当分は意識の復帰は出来ないだろう。これぞ秘儀、忍法『千枚通し』!……この男はヴィラン連合のブレーンであり最も我らが警戒し厄介な男……よって眠っていてもらおう」
「大人しくしておいた方がいいって事だ……」
そしてグラントリノは一人ずつヴィラン連合の幹部達のあだ名ではなく本名を次々と言っていく。
まるで逃げ場などもうないかのように……。
「これらは少ない情報の中、警察の方々が必死になって集めた事だ。もう逃げ場はないって事よ……なぁ、死柄木、お前さんのボスの居場所を教えてくれないか? ついでに緑谷の小娘の居場所も教えてくれればありがたいんだがな……」
「……………………」
死柄木は無言でやり過ごす。
その無言の
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