第四章
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「だからだ、渡してもいいが」
「条件があるか」
「そうだ」
「命と神具以外なら出そう」
吉川はこう言って早速だった。
自分の前に多くの金塊や宝石を出した、そのうえでドラゴンに言った。
「これでいいか」
「貴殿の持っている財産か」
「この世界で私がモンスターを倒してきて貯めた宝だ」
「それを全て出すのか」
「そうだ、これでいいか」
「いい条件だ」
ドラゴンは自分と向かい合って言う吉川にこう返した。
「かなりな」
「そうか、ではだな」
「この財宝とだ」
「もう一つ条件があるのだな」
「そうだ、実は私は今悩みがある」
吉川そして尾崎に言ってきた。
「一つな」
「それを適えろというのか」
「このジャングルの奥の私の棲み処の近くに火山があるが」
「その火山が噴火でもするのか」
「それが近い、私が今その噴火を抑えているが」
「グリーンドラゴンでか」
「そうだ、本来火山はレッドドラゴンの仕事だ」
炎を司るこのドラゴンのというのだ。
「それか火龍だな」
「どちらも近きにいないか」
「その火山を抑えられるだけの者がな」
「グリーンドラゴンは森を司るドラゴンだ」
吉川はドラゴン自身にこのことを告げた。
「森ならともかくな」
「わかるな、火山つまり火は専門外だ」
「だから苦労しているか」
「このままだと抑えられない、だからだ」
「火山を抑えることにか」
「協力して欲しいが」
「わかった」
吉川はドラゴンに即答で返した。
「ではだ」
「手伝ってくれるか」
「シナモンの為だ」
まさにというのだ。
「だからだ」
「これからか」
「火山に行こう」
「ではおいらも」
尾崎も言ってきた。
「及ばずながら」
「来てくれるか」
「そうさせもらいます、おいらも星の者ですから」
それ故にというのだ。
「是非です」
「これからだな」
「火山に行きましょう」
「よし、では二人を案内する」
ドラゴンは吉川それに尾崎に告げた。
「いいな」
「頼む」
吉川も応えた、そしてだった。
二人は術で空を飛んでそのうえで火山に向かおうとしたがドラゴンはその二人に対して落ち着いた声でこう言った。
「いや、それはだ」
「どうした」
「術を使えばその分魔力を消耗するな」
「だからか」
「今余計な魔力は使って欲しくない」
「火山に対して術を使うからか」
「そうだ」
まさにその為にというのだ。
「今は余力を残してくれ」
「これがあるが」
吉川は軍服のポケットからあるものを出した、それは飲むと魔力を回復させてくれる魔法の水であった。
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