たんてい
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ャを外す。
暫くすると、ベルがうつらうつらとし始めた。
「ベル」
ベートがそっとベルの体を倒し、頭を膝に乗せる。
「んきゅぅぅぅ……」
やがてスゥスゥと寝息をたて始めた。
ベートがベルの頭を撫でながら待っていると、割りとすぐにディオニソスが出て来て、かなり遅れてロキが出てきた。
「ベート。自分、ウチに何かあっても飛んで来る気ぃゼロやないかい!」
「うるせぇ、ベルが起きちまうだろうが」
「はー…。丸くなった物やなぁ」
「だまってろ…」
「んみゅ……ゅぅぅ…」
ベルが体を起こす。
「チッ…起きちまったじゃねぇか…」
「あ……すいませんベートさん…」
「構わねぇよ」
ベートがロキを睨む。
「まぁ、ええわ…もうちっと付き合え」
メインストリートに出た三人。
向かった先は、パンテオン…ギルド本部だ。
「二人はここでまっとってや。一時間。一時間経っても戻って来ぃひんかったら、ウチになんかあった思うて行動せぇ」
ロキが、二人を置いてギルド本部へ向かう。
「追います」
「おう」
ベルが建物の陰に走り、ザートとエザンディスを構える。
「ミラーシェム」
ベルの体が光に包まれ、一瞬で掻き消えた。
side in
「やぁ、ミィシャちゃん」
「あ、ロキ様ぁ」
ロキはギルドに入ると、書類を運んでいたミィシャさんに声をかけた。
ミィシャさんはちょっと警戒心無さすぎかもしれない。
「何かご用ですか?」
「そうやなぁ…」
フッと、ロキの雰囲気が変わった。
「ウラノスおる?」
世界と、二人が隔絶された。
「う、ウラノス様ですか? えっと、その…」
助けを求めるミィシャさんの手を握ったロキが耳元で囁く。
ミィシャさんの良心に漬け込んだセリフ。
味方だと、とても頼もしい神だ。
そのあとは、下界の子供が神に嘘をつけないことを利用して、イエス/ノーの質問をした。
曰く、ウラノスはいつもんとこ? と。
ミィシャさんから引き出せるだけの情報を引き出したロキはギルドの奥へと歩いていく。
途中、太ったエルフが出てきた。
醜い。醜悪を煮詰めたような姿だ。
そんなギルド長を、ロキは可愛い物を見るようにして遊んでいた。
聡明なエルフが堕落するのが面白いのだろう。
いや違うか…。面白い、って訳じゃないな。
だからこそ子供達が愛しい、とでも言いたげな顔だ。
『構わん。通せ』
荘厳な、威厳のある声。
神意の込められた声。
老人のような声だが、今まで聞いたどんな声
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