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前世の知識があるベル君が竜具で頑張る話
たんてい
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を後ろに突き飛ばす。

そして、ベルとベートが駆け出した。

「ベル! 幸い雌型は居ねぇ!」

「わかってます!」

ベルがザートを掲げる。

「スリプティーエ!」

ザートから打ち上げられた光が浄化槽の天井付近で大輪の華と化す。

「バルグレン! フランロート!」

錫杖と槍から双剣に持ち替えたベルが焔を纏う。

夜の虫のように、三体の食人花がベルに向かう。

「プラムオーク!」

その内の一体が火柱によって花を焼き落とされた。

「ベートさん! 焔使ってください!」

「一丁前に指図かよっ!」

「後でなんとでも!」

ベートがプラムオークの焔に脚を突っ込む。

焔が、脚甲に吸い込まれる。

フロスヴィルト。魔法を食う武具。

ベートは焔を纏った脚甲で、食人花に踵落としを見舞う。

「あと一匹!」

ベルが食人花に飛び付き、双刃を突き立てる。

内部から火が回り、最後の一匹も灰へと変わった。

パチパチパチパチ…。

「やー! 見事見事! あ、魔石回収してー」

ベルとベートが灰の中から極彩色の魔石を取る。

「撤収するで」













三人が小屋から出てくる。

「結局何の収穫もなかったなー」

「ご褒美は頂戴ね」

「あったり前や! モイラの所に頼みに行くでぇ!」

「縁起がいいのやら悪いのやら…」

ポンポンと極彩色の魔石三つでジャグリングするロキ。

「そういえば、ティオネが50層の雌型から同じ魔石を手にいれてたぞ」

「50……この前の遠征のか?」

「おう。で、この前のは…」

「ごめんなさい。ロキ。僕が砕きました」

「かめへんかめへん。無事なら何よりや」

暫く歩き、大通りに出た。

そこで、一人の男神を見かけた。

「ん? ディオニソスか」

首まで伸びる金髪、甘いマスク、蒼海のような瞳。

側にはファミリアの団員らしきエルフの女性。

ロキが声をかけようとしたとき。

「待て」

ベートが険のある声でロキを制した。

「あの地下水路で嗅いだ残り香は、そいつらの臭いだ」












「ロキ、大丈夫でしょうか…」

「心配ねぇよ。天界のトリックスターだぞ」

ベルは公園のベンチでベートの尻尾をもふもふしていた。

ロキがディオニソスとホテルのラウンジで密談する事となり、ベルとベートはその正面の公園で待つ事にした。

ベートが優しくベルの頭を撫でる。

「んゅぅぅぅ………」

ベルが目を細める。

「邪魔だな…コレ」

ベートがベルの頭からウサミミカチューシ
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