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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica29-C大隊の罠〜Overture〜
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「ルシルとトリシュ、マクティーラに乗ってるみたいだしね・・・」

でもマイスターとトリシュがこの世界に居ることだけでも判っていれば、なんにも問題ないね。アイリは腰に一対の白翼を展開して、リヴィアの手を取って空へと上がる。まずは周囲一帯の確認からということで、一番高い廃墟ビルの屋上まで上がった。

「ルシルの魔力、かなり遠いけど感じ取れる・・・」

廃棄区画の周りはほぼ荒野で、さらに向こうはぐるりと山脈が円形に囲ってる。リヴィアに「ちょっと待ってて」って伝えて、アイリひとりでさらに空へと上がる。山脈の奥には荒野や岩石、砂漠地帯が広がっていて、街がいくつか点在してるのが判った。

「ここ・・・島なんだね」

そして海が広がってた。この島以外にも大小様々な島が列を成してることから、ここは群島水域みたい。それは置いておいて、今はマイスターとの合流を最優先にしないとね。

――曙光神の降臨(コード・デリング)――

リヴィアに方角を伝えようとした時、砂漠地帯にサファイアブルーの光球が発声した。間違いない、アレは「コード・デリング!」だ。アイリは急降下してリヴィアの元へ。

「リヴィア! ルシルを見つけた!」

「うんっ。魔力をここまで感じた! そこまで跳んでみよう!」

――ケレリタース・ルーキス――

アイリがリヴィアと手を繋ぐと同時、視界がスッと白くなって、浮遊感を得る。そして次の瞬間には・・・

「アイリ・・・!? それにリヴィア!」

「どうしてここに!?」

停車してる“マクティーラ”に2人乗りしてるマイスターとトリシュの側に到着。でも2人に言葉を返すより先に「なに、このAMF!?」に驚くアイリとリヴィア。白翼が一瞬にして解除されて、体を重くて自由に動けない。

「こんなAMFの中で魔法なんか使ったんですか・・・!?」

「ああ。このAMFを展開している兵器を潰すためにな」

「私もなんとか魔法を使えるのだけど、件の兵器には魔術しか通用せず、しかもこの強烈なAMFで碌に威力も出せず、役立たずの極み・・・」

よく見なくてもマイスターの顔色は悪いし、額には脂汗が浮かんでる。完全に記憶を失ってるって判るほどの状態。

(アイリが・・・アイリが一緒に付いていれば、マイスターが記憶を失うようなことなかったのに・・・!)

後悔ばかりでアイリ自身に怒りが湧いてきて、自然と悔し涙が溢れてくる。そんなアイリに、「アイリ。助けてくれるか?」ってマイスターが右手を差し出した。そうだ、悔やんでる場合じゃない。アイリはマイスターの融合騎。その真価はユニゾンにあり。袖で涙を拭って「うんっ!」頷いた。

「トリシュ。後は俺とアイリでやる。マクティーラでリヴィアと一緒に離れていてくれ。だが離れ
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