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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica29-C大隊の罠〜Overture〜
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とトリシュが大隊に拉致された可能性があることを伝える。でも一方的なものじゃなくて、2人は今もきっと抵抗しているとも。それで「リヴィア。ルシルの居る場所、判らない?」と本題を切り出す。
「私がルシルさんから貰ったプロミスリング、ヴィヴィオ達が拉致された際には自動で座標やら何やら、必要な情報を教えてくれることになってて。ルシルさんが、ヴィヴィオ達と同じリングを持ってるなら、私のリングに何か反応があると思う・・・」
リヴィアが右手の中指にはめたリングを、わたし達の前にまで掲げてくれた。どう反応するかは知らないけど、確かに何の反応を示してないっぽい。腕を組んでう〜んと唸るわたしは「最後の希望が・・・」って肩を落とした。
「ねえ、リヴィア。リングって相手側からの一方通行なの?」
ルーテシアがリヴィアの右手を取って、「こっちからは調べられないの?」ってリングをつんつんと人差し指で突いた。わたしとアイリとリヴィアは顔を見合わせていると、リヴィアは「やってみる!」ってリングに触れた。
「ルシルさんは今どこ?」
「「「「・・・・」」」」
その問いに返答はなく。リヴィアは「じゃあ・・・!」足元に藍色のベルカ魔法陣を展開。魔力を生成して、その魔力をリングに流し込んだ。すると「リングが・・・!」淡く光って、リング上に小さなモニターが展開された。
「これ、世界名と座標・・・?」
「ミッドチルダに7つ。・・・7つ?」
「フォルセティとヴィヴィオとイクスとアインハルト、それと・・・予備だね」
「じゃあ、このSpruceは・・・」
「スプールス、第57管理世界!」
ミッドチルダ以外には、スプールスという世界名と座標のみ。間違いなくルシルとトリシュはここに居る。わたしはリヴィアに振り向いて、「お風呂上がりで悪いんだけど・・・」って声を掛けると、「問題ないっす!」ってリヴィアは胸を張った。
「それで、誰が一緒に――」
「アイリが行く! アイリがルシルとユニゾンさえすれば、どんな相手だって勝てるんだから!」
家のセキュリティは万全とはいえ、出来るだけ護衛戦力は残しておきたい。だから「アイリ、出撃!」って指示を出した。
「ヤヴォール! リヴィア、よろしく!」
「うんっ! じゃあお姉ちゃん、シャルさん、いってきます!」
「行ってくる!」
――ケレリタース・ルーキス――
リヴィアとアイリが手を繋ぎ、そして音も無く瞬きの間にその姿を完全に消した。
†††Sideイリス⇒アイリ†††
一瞬の浮遊感の後、「っと!」アイリはリヴィアと一緒に地面に降り立った。そこは廃棄都市区画らしくて、見渡す限り廃墟だった。
「座標はここ。・・・でもかなりの速度で移動してるっぽいな〜」
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