第62話:強き想いは奇跡を起こす
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モンか何かに取り憑かれてるんじゃないかって思うんだ…暗黒の種を扱えそうなデジモンに…現実世界で死んだデジモンは幽霊みたいな状態になるんだろ?もしかしたらシェイドモンみたいに取り憑くことも出来るかもしれない」
「確かに…ウィザーモンも幽霊みたいな状態になっていたし…。確かにあの状態なら誰かに取り憑くことは可能かもしれないわ」
テイルモンもウィザーモンの状態を思い出しながら大輔の言葉に頷いた。
確かにあの幽霊のような状態なら生命体に取り憑くことも可能なのではないかと思えてくる。
「じゃあ…まさか、及川にはヴァンデモンが取り憑いている…?」
それに気付いたヒカリの体が震えだした。
ヴァンデモンはヒカリからすれば恐怖の対象である。
ウィザーモンを殺し、自分を捜すために無関係な人々まで巻き込んだ冷酷なデジモン。
震えるヒカリの肩に大輔はそっと手を置いた。
「大丈夫だよヒカリちゃん。もしそうだとしてもみんなの力を合わせれば何とかなる。それに…ヒカリちゃんは俺が守るからさ。心配しなくていい」
「大輔君…うん、ありがとう…」
暖かな空気が2人の間に流れる。
「ウワアアアア、大輔君トヒカリチャンノ周リニ綺麗ナオ花畑ガ見エルヨー」
遠い目をしながら呟くタケル。
どこか羨ましそうな京。
苦笑している賢。
暖かな空気に疑問符を浮かべる伊織。
微笑ましげに見守る先輩達。
反応は様々だった。
次の瞬間、光子郎の携帯の着信音が鳴る。
電話に出た光子郎の耳に入ったのは、聞き慣れた母の声である。
「あ、光子郎?今、光が丘の駅前にいるんだけど」
「ええっ!?」
佳恵の爆弾発言に慌てて光子郎が橋の下を覗き込むと、電話ボックスの中にいるのを発見したのだ。
「どうして来たんですか!」
はっきり言ってここは危険な場所だ。
佳恵のような一般人がいていい場所ではないので、光子郎の態度も当然だろう。
「それは、ほら……石田さんに高石さん、一乗寺さん、武之内さんに城戸さんのお兄さん。皆さん今度の事で色々動いていらっしゃるでしょう?でもうちだけ……それで、代わりと言っちゃあなんだけど、おにぎりを作ってきたの」
「お、おにぎりですか…」
それを聞いたデジモン達は嬉しそうな笑みを浮かべた。
クリスマスの時も同じ物を貰った事があり、それはとても美味なる物であった。
「…分かりました。今から行きますから、そこで待ってて下さい!…それじゃあ、ちょっと行ってきます」
光子郎は急いで佳恵の元に向かうのであった。
「…………そうか、大人達も頑張ってくれてるんだな…」
「そう言えば大輔君の家ではもうブイモン達バレちゃったんだっ
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