第六章
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「全てのモンスター、獣を撮影出来る」
「そうでごわすか」
「ではですね」
「あと一踏ん張りでじゃ」
完成だとだ、老学者は二人に言ってだった。
熱いものも食べつつ慣れない極寒の中やはり極寒に弱い北原達と共に頑張って撮影した。そうして全てのモンスターと獣の撮影を終えてだった。
二人の報酬を渡し街の居酒屋で仕事の達成を祝う宴を開きその場でビールを大ジョッキで飲みつつ言った。
「いや、今回はじゃ」
「図鑑が完成するからでごわすな」
「嬉しい、そしてじゃ」
「そしてというと」
「寒冷地の寒さがわかった」
それがというのだ。
「よくな、だからな」
「それで、でごわすか」
「それでじゃ」
まさにというのだ。
「実にいい勉強になったわ」
「学問にでごわすな」
「なった、だからな」
それでとだ、老学者は肴のガゼルの干し肉を食べつつ述べた。
「この度は嬉しい、これからもこの島にな」
「入ってでごわすか」
「フィールドワークをしたい」
それぞれの気候のそれをというのだ。
「是非な」
「そちらの学問も好きでごわすか」
「だからアフリカ中を巡ったのじゃ」
「そうでしたか」
「ではじゃ」
「これからもでごわすな」
「うむ、あちこち回ってな」
そしてと言うのだった。
「学んでいくぞ」
「ではでごわすな」
「また機会があればな」
「一緒にでごわすな」
「楽しもうぞ」
三人で話してだ、そしてだった。
一行は仕事が無事に成功に終わったことを喜ぶ宴を心行くまで楽しみそのうえでだった。
北原と又吉はケニアへの空船に乗る老学者と港で別れ自分達が次に向かう場所に行く空船に乗った。その時にだった。
又吉の身体に軍服が備わった、それは明治初期の日本陸軍の軍服だった。
「これは凄いでごわす」
「まさかその軍服は」
「西郷さんの軍服でごわす」
まさにとだ、北原は又吉に答えた。
「これは」
「そうですか」
「身軽に動けて防御力も凄いでわす」
「鎧の様なものですね」
「その通りでごわす」
こう又吉に話した。
「術への耐性もでごわす」
「相当ですか」
「そう教えてくれているでごわす」
心の中に今言ってきている声がというのだ。
「これは凄いでごわすよ」
「それは何よりですね」
「強くもなったでごわす」
試練を乗り越えてというのだ。
「よかったでごわす」
「左様ですね、では」
「これからですね」
「おいどん達が次に行くべき場所でごわす」
「そうしましょう」
二人で話してだ、そしてだった。
空船に乗って次に行くべき場所に向かうのだった、真の学者と出会い共に働くことが出来たことに最高の喜びを感じながら。
全ては図鑑の為に 完
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