第二章
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「あんた達は冒険者か」
「そうでごわすが」
北原が応えた。
「何か御用でごわすか」
「実は今からギルドに依頼を出そうと思っておってじゃ」
「その依頼をですか」
「丁度あんた達が冒険者ならじゃ」
「依頼を頼みたいでごわすか」
「そうしたいがよいかのう」
「何でごわすか」
これが神託かと思いつつだ、北原は応えた。
「一体」
「わしはこの島に学問で来たケニアのある中学校の校長じゃ」
「校長先生でごわすか」
「名前をマサモ=ハッガモという」
学者は名前も名乗った。
「若い頃から学問に生きておる」
「先生をしながらでごわすな」
「この度は夏休みで長い休みが入ってじゃ」
「その島で学問をと、でごわすか」
「うむ、実はモンスター図鑑を著わそうと思ってな」
「ではでごわす」
それならとだ、北原は応えた。
「この島は最適でごわす」
「あらゆるモンスターと獣がいるからのう」
「流石にわかっているでごわすな」
「それで来たがわしは学問と教育ばかりしておってじゃ」
「戦闘は出来ないでごわすな」
「それで図鑑作成の為あらゆるモンスターを観て調べて写真も撮りたいが」
観ればその手にはカメラもある、この世界に新たに出て来た文明の利器の一つとして大人気である。
「戦闘が出来ぬからのう」
「モンスターに襲われればでごわすな」
「わしは餌じゃ」
そうなってしまうというのだ。
「寿命ならそれで終わりじゃ」
「そうなるからでごわすな」
「ボディーガードを探しておるが」
「ならでごわす」
ここでも神託のことを考えてだ、北原は答えた。
「おいどん達がでごわす」
「引き受けてくれるか」
「そうさせてもらうでごわす」
「では報酬は弾むからのう」
「交渉成立でごわすな」
「その様じゃな」
こうして二人は老学者と共に街の外に出て老学者のモンスター及び獣達の研究の護衛を務めることになったが。
老学者は二人に街を出てすぐにこう言った。
「既にある程度はじゃ」
「調べているんですね」
「モンスターや獣のことを」
「この歳になるまでにな」
そうしていたというのだ。
「だから並のモンスターや獣はわかっておる」
「そうですか」
「アフリカ中を回ってな」
「アフリカは自然の宝庫でごわす」
北原は老学者に話した。
「ならでごわすな」
「結構多くのモンスターや獣についてな」
「調べてきて」
「そしてじゃ」
そのうえでというのだ。
「わかっておる」
「それは何よりですね」
「しかしじゃ」
それでもとだ、老学者は二人と共に草原を歩きつつ話した。
「滅多に人目に出るな」
「そうしたモンスターや獣についてですか」
「調べたくてな」
そのうえでというのだ。
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