暁 〜小説投稿サイト〜
東方仮面疾走
9.爆走のD/交流戦開始!〜それぞれの前夜〜
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「紫〜。ちょっと朝の給料上げなさいよ」
「出だしから何を言ってるのあなたは?」
 翔太郎が魔理沙をつれてきた日の夜。突然そんなことを言いだした。
「お願いよ紫。今月はかなりピンチなのよ!お願い!」
「あら?博麗お抱えの探偵事務所があったんじゃなかったかしら?」
 そういえば、以前の戸上事件の後日談を語っていなかった。結局、あの事件の後『黒井探偵事務所』は博霊神社お抱えの探偵事務所となり分け前の一部を霊夢に納めることで落ち着いた。
「それを含めてもピンチなのよ!もう敷地の雑草も食べ尽くしちゃったし、もう注連縄でも齧るしか」
「止めなさい」
 悲惨である。もはや貧乏とかそういう域を越えているのではないか?そもそも、雑草を食べ尽くしてしまったことを突っ込むべきなのだろうか。しかし、今更な気がして紫は突っ込まなかった。
「はあ、仕方ないわね。少しボーナスを考えてあげないこともないわ」
「おお!さすが紫!」ワカルBBA!
「ダレガBBAヨ。ただし条件があるわ」
「土曜の夜。私の車で紅魔最速とかフカしてる吸血鬼どもを捻ってきなさい。博霊の下りでよ!(ドン!)」ドヤァ
「な、なによそれ。(てかドヤ顔うざ!)」
「しかも、お米も追加してもいいわよ」
「な、なんだってぇ!ぜひ!お願いします!」






 翌日。
「と言うわけで、いけるかもしれないわ。魔理沙」
「何がと言うわけでかはわからないけど本当か!?」
 再び店を訪れた魔理沙は人目を憚らずガッツポーズを取り声にならない声を上げていた。
「何時から始まるの?」
「交流会自体は八時から。タイムアタックは十時からだぜ」
 それを伝え、魔理沙は車を走らせ去っていた。
 それを見た紫はスキマからボール台の陰陽玉を取り出す。それは博麗式の通信術式が組み込まれた陰陽玉だった。
「霊夢。例の件、土曜の夜十時に博麗山よ。それまでに車を取りに来なさい」








 一方。紅魔館では。
「フラン。あなたが博麗山で見たハチロクだけれど私のまとめてる論文に役立つデータがありそうなのよ。今思い出して理論的に説明できるかしら?」
「勘弁してよ。お姉様とは違う。フランにはそういうのは無理だよ」
 うっ!とばつの悪そうな顔をし、苦笑を浮かべた。
「お姉様は相手の後ろに着くと何でもわかるからね。能力抜きで」
 フランは頬をポリポリかきながら尊敬のまなざしを姉であるレミリアへ送る。
「コーナー二つ三つ抜けただけで相手の癖や欠点、車の足まわりの仕上がりをズバズバ当てる。エンジンパワーだってほとんど当たる。ほんとお姉様の分析力は化け物じみてるわよ」ニンゲンシャーシモナンテヨバレテルシ
「いつも言ってるでしょ。ドラテクで一番大切なのはブレインよ。私に言わ
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