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東方仮面疾走
9.爆走のD/交流戦開始!〜それぞれの前夜〜
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 スピードスターズのあるメンバーが口を開く。それに便乗するようにチームのナンバー2、先週の土曜日は風邪、もとい作者の想定外でいなかった池谷が口を開く。
「とても信じらんねーぜ。フランドール・スカーレットのFDは峠仕様のライトチューンだけど軽く350馬力出てるって話だぞ。ハチロクじゃ勝負になんねーよ」
「いや。ハチロクはハチロクでもただのハチロクじゃないんだぜ。あのフラン自身が言ってたんだ。見た目はフツーだけど中身はカリッカリのモンスターだって」
 妖艶な笑みを浮かべたスキマBB、ゲフンゲフン!お姉さんを思い浮かべ、あいつならそんなハチロクを持ち得ないと、確信をもって答えた。そして、一拍を置き次の言葉を続ける。
「もし来なかったら。池谷、お前のS13だ。こんだけギャラリーが集まってる前で逃げるわけにゃいけないからな。チームの看板背負ったつもりで攻めてくれ!」
「シャレになってないぜ。俺自信ないよー」
 池谷のその情けない声を上げるも無情にも時間は進んでいき、ついに八時、交流会開始の時間が来た。
「タイムアタックは予定通り十時から。それで良いわよね魔理沙」
「ああ。その頃なら一般車が少ないからな」
「スタートとゴール地点でケータイ二台使ってカウントするわ。ブラインドコーナーにはオフィシャルを立たせ、対向車が来た際には腕を大きく回す。それが合図よ」
「なるほど」
 あまりの手際の良さに魔理沙を含めたスピードスターズの面々は関心した。ここまで本格的なタイムアタックをしてきたことがないからだ。
「じゃあ、十時までフリー走行と言うことで。楽しく走りましょう。ギャラリーも多いことなのだから」




 各所にいるギャラリー達はまだかまだかと待ち望んでいた。ざわざわと今までにないほどに山は賑わってい、熱を帯びていた。
「こんな大勢のギャラリー、博麗では見たことないよー」
「魔茸山や妖怪の山のチームのステッカーも見かけたぜ」
「スカーレット姉妹様々だよなー。何たって紅魔館の主だもんなー」
「金持ちには敵わねーよなー。上手さなんてどれだけガソリンとタイヤ使ったかだからさ。俺なんかガソリン代捻出するのに四苦八苦してるもんなー」
 皆が様々な話をしてる中、ある者が叫ぶ。
「おお!来たぞ!」
 その目線の先にはレッドムーンズのフランのFDがコーナーへ横っ腹を向けて飛び出してくる。
「うめーなー!レッドムーンズのドリフト!きっちりクリッピングポイントつくもんなー」
「レッドムーンズってサイド引くの禁止らしいぜ」
「全部ブレーキングドリフトなのかよぉ!」
 そんな間にもFDは次の右コーナーへ猛然と突っ込んでいく。コーナー入り口へ差し掛かったその時目を疑う出来事が起こった。何と車体が左へ向けてスライドさせているのだ。
「うげー!
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