9.爆走のD/交流戦開始!〜それぞれの前夜〜
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れせれば何も考えないで私とタメを張るあなたの方が化け物じみてるわよ」ソモソモニンゲンジャナイシ
口元をニヤリと歪ませ、まるで新たな謎に直面した探偵のようなそんなワクワクを胸に秘めていた。
「土曜日の交流戦。私も行くわ。そのハチロクとドライバーに興味が出てきたわ」
そんなフランもニヤニヤしながらそんな姉をからかうために口を開く。
「あーあ。普段もそういうふうにしていればなー。もっとカリスマが増のに」
「な、にゃにぃ!?普段の私がカリスマじゃないというの」
「うん」
間髪入れずにこれ以上ない笑顔で答える。
「そこまで師匠と似る必要はないんじゃないかな?」
蛙の子は蛙の言葉と同じように、ハーフボイルドな師匠の弟子はかりちゅまだということだ。
口では憎まれ口を叩くフランだが、フランにとってレミリアはいつかは超えたい壁であり、そんな偉大な姉の妹であることを誇りに思っているのだ。口には出さないが。
「そんなんだからパチュリーに別のチーム行かれるんだよ」
「い、いいのよ。紅魔館内なら仲良いんだから」
そして運命の土曜日がやってきた。
峠の釜飯屋『とりの屋』は夕方には店仕舞いし、八ツ目ウナギの屋台の準備に入る。ちょうど今、店主ミスティア・ローレライは開店前の準備をしていた時だった。一台、また一台とそれらしい車が博麗山へ向かっていくのを眺めていた。今日だけですでに36台目であった。因みに霊夢は例の如く今日は早上がりである。
(また三台、博麗山へ登ってた。峠じゃちょっとしたお祭りね)
魔理沙たちスピードスターズとレミリアたちレッドムーンズの交流戦はあちこちで噂になっていた。とはいえギャラリーのほとんどが有名なスカーレット姉妹目当てなのは火を見るより明らかだ。
「ミスチー空いてるかい?」
そう言って暖簾を潜ってきたのは翔太郎の片割れレイヴンだった。
「………まだ開店時間しないんですけど」
「まあまあ堅いこと言いなさんなって」
いつもの、と言い返答聞かずに座る目の前のおっさん臭い女に呆れつつも彼女がいつも頼む日本酒を開ける。
「翔太郎さんは?」
「ギャラリーに行ったよ。何たって紅魔最速のRX-7に全く無名の博麗の下りのスペシャリストのカードは見ものなんじゃない?ま、負けないだろうけど」
「「何たって霊夢のハチロクは紫のハチロクだからな!!」」
博麗山。
両チームは左右の路肩に分かれてたむろしていた。
その有り様は異様ともいえた。外から来たレッドムーンズは我が物顔で堂々としているのに対しスピードスターズは対照的にこそこそと言っては悪いが魔理沙以外の奴は萎縮していた。
「なあ、魔理沙。信じて良いんだろうな。そのハチロ クの話」
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