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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百三八幕「空中でバラバラ」
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この虫、止まれば隙ありとばかりに殺到し、既に墜ちたISにも次々に追撃をかましてパイロットが失神するまで執拗に攻撃し……失神すると突然興味を失ったように放置する。よって咄嗟の事態に対応できなかった人の方が軽傷という訳の分からない状態になりつつある。
「ダニいやぁぁぁぁぁーーーーーッ!!ダニはいやぁぁぁぁぁーーーーーッ!!」
「うおおおお!?アレーシャが訓練中でさえ見たことのない二丁AKの神エイムで虫を叩き落としていく!?」
「誰か火炎放射器持ってこい!燃やしてやるよ!!」
「火炎放射器なら確かここに!虫どもめ、駆逐してやる!!」
『残念だけど火炎放射器は効果が薄いと思うよ』
「全然効かねぇ!?うわああああああああああッ!!」
「坂崎ぃぃぃぃーーーッ!」
「意識のある人間だけを襲う虫かよ!!これしきのことで……こいつめ!こいつめ!」
「待てギルビット、迂闊だぞ!!」
「あっ、思ったより動き早ぎゃあああああああ!!」
「ギルビットぉぉぉぉーーー!!」
「判断力のよくないパイロットが選別されていいことね!」
「鬼か貴様!?」
しかし、流石は世界中のIS操縦者。なんのかんの言いつつも絶え間ない虫の嵐を止まることなく迎撃しながら駆けていく。途中で巨大なビームや見たことのない武器、攻撃が入り乱れた。この光景を記録している者がいれば「各国新兵器のオンパレードだ!」と興奮しただろうが、全員が全員そんなことを考える余裕がない。
途中、何発か大きな攻撃が本体の
甲質
(
キチン
)
に命中するが、まだ抜けないようだ。それでも全員、一か所を集中的に狙っていく。
「ファック!残弾切れたからお先!!」
「マガジンが次で
最後
(
カンバン
)
なんだけど誰か40mm持ってない!?」
「ないね。弾が切れ次第囮になって墜ちなさい!」
「だから鬼か貴様!?」
作戦の鍵はラウラとシャル、フランス機によるディフェンスと、黒兎隊2名のオフェンスで成り立つ。故に心苦しいが、ラウラは自分たちとシャルたちを最奥に配置し、外の面々から堕とされていく陣形を組んだ。現在、残存するISは8機……ヴァルキリークラスが2名まだ残っているが、ここからの作戦はその二人を組み込んでいない。
「じゃあそろそろお別れね……ご武運を、兎ちゃん?」
「貴殿らに手柄取られるようでちと気に喰わんが、我儘ばかりも言えぬ。しからば!!」
近づくにつれて激しくなる虫の猛攻の合間を芸術的なマニューバで抜けた二人に攻撃が逸れる。
「よぉし!じゃあ僕が正面を固めるよ!ガーデン・カーテン形成、モード・ペネトレイト!!」
複合障壁ではない、純粋かつ性質の違うエネルギー障壁が鋭角方に展開される。本社に戻っている間に第三世代兵装が完成したらしい。更にフランス軍の僚機3機が見たことの
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