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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百三八幕「空中でバラバラ」
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今回は表の皆様に出番をお譲りして、私たちはドロンと行きますか」

 ジジジ、と音が鳴り、ISの姿が掻き消えていく。名目上は戦闘続行困難による戦略的撤退、裏ではまだ正体を知られるには早いから。彼女は先攻ISが撃墜されてから戦場に現れ、無人機に指示して撃墜されたISと操縦者たちを避難させたうえで、後続が到着するまでの間一人でこの化け物を相手にしていたのだ。理屈上は撤退するに足る十分な理由である。



 = =



『では僭越ながら、私ことチカが君たちのオペレートを担当するよ。ちなみに撃墜されたISとパイロットは回収しておいたが、たった今うちの手のものが戦闘続行困難につき撤退した。今、戦闘空域にはアンノウンが一体だけだ。ラウラ隊長、聞きたいことはあるかな?』

 ある意味篠ノ之博士より謎な男の問いにいろいろと尋ねたいことのあるラウラであるが、とにかくこの任務を乗り越えないことには落ち着いて話もできない。

「まず、敵は何者ですか?」
『うん、ちょっと待ってね。今データ送るから………さてラウラ隊長。今こっちで通信を完全秘匿回線に切り替えた。ここから私と君の会話は漏れない。シャルロット君には音だけ流している。彼女はこちら側なのでね』
「……やれやれ、IS安全神話もIS開発者にかかれば形無しですか」

 そういいながらハイパーセンサ越しに周囲を見るが、周囲のISは一切今のラウラの声を拾ってはいないようだ。回線は外見上オープンチャンネルになっているが、外部から強制的に、バックグラウンドで回線が開いているらしい。
 つまるところ、ドイツの機密の塊が現在外部から遠隔操作されているに等しい状況なのだ。ぶっちゃけありえなくて絶望感がMAXハートである。

「それで、そうまでして伝えたいこととは?」
『第一に、アンノウンなのだが。これは簡単に言うと『怪獣』だ。これまでの人類史に於いて正式にはただの一度も確認されたことのない、常識の外にいる存在となる。故に非常識だとか、バカげているなどと考えないでほしい。これと似た系列の存在についてはIS学園も既に存在を確認しているし、ジョウや佐藤くんは既に臨海学校の事件の途中で本物と出くわしている。厳密な話をすると長くなるが、まぁ『そういう存在』であることを忘れないでくれ。物理法則からも半分外れているような連中さ』
「あーそういうことね。把握しました(分かってない)」

 全然分からないがとりあえずそんな感じかと思っておく。とりあえず仮想敵として日本映画に出てきたガメラ辺りをイメージしておこう。

『外見は、まぁ簡単に言えば100メートルの壁蝨(ダニ)だ。それが何の航空力学的な根拠もなく宙を浮いている。そういうものだ。クマンバチはその昔、思い込みで空を飛んでいると本気で考えられていた。そんな
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