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許されない罪、救われる心
26部分:第三話 歪んでいく心その四
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第三話 歪んでいく心その四

「ここはね」
「証拠ですか」
「手掛かりになるから」
 だからだというのである。
「それでだけれど」
「それはもう」
「消したり捨てたのね」
「はい」
 弱々しい声で頷く。それはまさにその通りだった。
「そうです」
「そう。だったらいいわ」
 それなら仕方ないとした。内心いささか残念ではあったがだ。
「それじゃあね」
「すいません」
「謝る必要はないわ。けれどね」
 それでもだというのであった。皐月はさらに真剣な顔で述べた。
「こんなこと絶対に許さない。見つけ出して絶対に懲らしめてやるわ」
「部長・・・・・・」
「椎葉さん、安心して」
 その真剣な顔で神無を見ての言葉だった。
「私がいる限り。絶対に犯人を見つけ出すから」
「有り難うございます」
「そしてこんなことは絶対にさせないわ」
 明らかにこうした悪質な行動を嫌悪していた。それがよくわかる言葉だった。
「本当にね」
 そしてだった。部活の前に部員達を集めてこの話をするのだった。そしてこう言い切った。
「いい?私はこうしたことは絶対に許せないから」
 宣戦布告の如き口調であった。
「犯人は絶対に見つけ出して懲らしめるから」
「っていうか悪質過ぎますよね」
「そんなことって」
 四人以外の部員達はだ。彼女の言葉を聞いて顔を見合わせて話す。皐月が立っているその前に体育座りをして集まっているのだ。
「誰がやったのかしら」
「うちの部員?」
「そうかも」
「決め付けるのはよくないわ」
 皐月は疑いの言葉はすぐに否定した。
「それは止めて」
「は、はい」
「わかりました」
 彼女の嗜めを受けてそれはすぐに止められた。しかしそれでも話は続く。
「それは」
「そういうことよ。それでね」
「手掛かりですよね」
「私達で」
「そうよ、探して」
 それを言うのだった。
「それで犯人を絶対に探し出すから」
「わかりました」
「私達もこんなこと絶対に許せませんし」
「本当に」
 四人以外の部員達はその言葉に頷いた。四人もいるのだが彼女達は今は何も言わない。そしてそこには表情すら見られなかった。
「絶対に見つけ出します」
「そうですよね」
「御願い。ただしね」
 ここでだった。皐月は縛りをしてしまった。
「内密にね。話を大袈裟にしないで」
「大袈裟にですか」
「そうしないんですか」
「椎葉さんのことを考えて」
 その被害者である神無のことをというのだ。
「考えてあげて。皆もこうしたことをされてたら人に知られたくないでしょ」
「はい、それは」
「確かに」
「私に約束して。このことは絶対に部員以外の誰にも話さない」
 このことを念押しさせた。
「いいわね、約束できない
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