暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―交わした約束― 人類封鎖試練
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なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「お願い助けて、お父さん、お母さん……!」
悲痛極まりない、文脈すら失っていく、懇願にすらならない文字の羅列。しかし懇願を受ける側は機械でしかなく、非常に赤く光り、無情に電子音を響かせる。
そして。
「私、悪い子じゃ」
ない、と続けることもできず。手首のデバイスから電流が流れて、その意識は奪われた。ビクンッとなったのちに支えるものを失い左側へ倒れていく。結局最期まで何かをしたわけでもなく、おそらくは何かを『考えた』と言うだけの理由で彼女は倒れた。倒された。感情を持たない機械によって討伐された。
何だこの異常な世界は。そんな思考を走らせようとして……バタン、と。何か重い本を閉じたような音で、意識を叩き戻される。
「ここ、は……」
目を開けば、そこに広がっているのはなじみ深い風景ではなく、最近毎日のように見ている風景。“ノーネーム”の本拠、
「気になってるかもしれないから伝えておくと、あの後あの子は警察っぽい組織の人に拘束、回収されてそのまま死刑になる、って流れなんだけど……どうする?そこまで視る?」
「……いや、それはいい」
カットしたということは、さして重要ではないということ。そうでなくとも流れを聞くだけで嫌気がさすような内容だ。
「あれが、一輝君のギフトゲームをクリアしたら訪れる未来、と……そう言うのね?」
「まあそう言うも何も、事実だしねぇ。見ただけだと理解しきれてないかもしれないし、はっきり言葉で教えておくね」
そう言って、少女は何が起きていたのかを説明する。
「まず、あの捕まっちゃった女の子。彼女が何をしてああなったのかって話なんだけど……ぶっちゃけ、何もしていません」
「何もしてないのに、あんなに叫ぶような扱いを……死刑になるような扱いをされた?」
「うん。では何ゆえに死刑という結果にたどり着いたのかと言えば……『想像しちゃった』、ってのが原因かな」
想像した、それ故に処刑された。それはつまり、思考に対してすら制限が存在するということだ。
「あの手首についてたデバイスは、そう言う機能を持ったものなの。リアルタイムで本人の思考を読み、危険な思考を持ってしまったかどうかを判断する」
「持ったからって即処刑、ってのは無茶苦茶だろ」
「うん、この上なく無茶苦茶だね。だから、処刑までいくのはもうワンステップ挟むよ」
もうワンステップ。たったの、ワンステップ。それだけの差で、命を絶たれてしまう真実。
「その差は、その想像が実行をしようと言う意志のもとに成り立っているか。九割
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