第61話:子供のままでいたかった大人
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って魂胆か?」
「世界征服なんてしないさ、ただ俺はデジタルワールドに行きたいだけだよ。そのためには暗黒の種の力が要るんだ。お前達がダークタワーを破壊しなければもっと早く行けたはずなんだが。」
溜め息と共に紡がれた言葉にブイモンは目を細めた。
「お前、デジタルワールドに行きたかったのか?何でだ?って言うかどうしてデジタルワールドを知ってるんだ?」
「俺は君達のパートナーと違って偶然デジタルワールドの存在を知ることが出来たんだ。デジタルワールドに行きたかったのも…浩樹との約束だからだ」
「浩樹?」
「火田浩樹。3年前にロンドンで死んでしまった俺の親友さ、デジタルワールドを見ることも行くことも出来ずに逝ってしまった…無念だったろうなあ…」
空を見上げて遠い目をしながら言う及川。
「浩樹って、伊織の父ちゃんだぎゃあ…」
アルマジモンの呟きにブイモン達は及川を見つめる。
「そうだ…君の人間の時の姿は浩樹の息子の小さい頃の姿のようだね…子供の頃の浩樹にそっくりだ…名前は確か…」
「伊織だぎゃあ…」
「伊織…息子がデジタルワールドに行って冒険しているとあいつが聞いたらどうしたのかな?笑うかな?それとも悔しそうにするのかな?」
微笑みながら言う及川にブイモン達は戦闘体勢を解いた。
「どうやら根っからの悪人じゃなさそうだな」
「俺は元々無用な争いは避けたい方でね。君達が邪魔さえしなければ攻撃はしないさ。」
「及川、お前にいくつか聞きたいことがある。答えて貰おうか?」
「……いいだろう。計画は最終段階に入った。最早君達が何をしようと止めることは不可能だ…。答えられる範囲でなら答えてあげよう」
「まず1つ目。どうしてデジモンカイザーに賢を選んだんだ?選ばれし子供なら太一達もいたじゃないか。太一達を知らないわけじゃないだろ?」
「ふむ、確かに彼らのことは知っている。しかし俺の計画は選ばれし子供なら誰でもいいわけじゃない。彼は暗黒の種を持った選ばれし子供だった。彼のお兄さんである一乗寺治君の葬式で彼を見た時、分かったんだよ。彼の体内には暗黒の種があるとね」
「なる程、賢を選んだのはそう言うことか」
「じゃあ、次の質問よ。ダークタワー…あれは何なのよ?」
ブイモンの次にテイルモンが及川に尋ねる。
デジモンの通常進化阻害、ダークタワーデジモンの素材、様々な効果を持った暗黒の塔のことを。
「ダークタワーか…あれは元々はダゴモンの海と言うデジタルワールドと似ているようで違うあった世界にあった奴だ。進化を妨害したり、ダークタワーデジモンの素材になったりと色々な使い道があるが……その最大の効果は、デジタルワールドの環境を変えてしまうこと」
「デジ
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