暁 〜小説投稿サイト〜
ゴロゴロ幻想郷生活記
溺れし神は何を見るか
第二話:絶望死す
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! もう許しはせんぞ!」

 「ヴァース?」

 「あぁそうだ。私は神だ。この世のすべては私のものであり、そしてこの限りない大地こそ、私が望んでいたヴァース! ヤハハハハハハ! ……だが、何だ貴様らは? ようやくここにたどり着けたと思えば、そのヴァースに、貴様ら誰の許可を得て住み着いている? 寄生虫どもめが。この私が駆除してやろう!!」

 「……フッ」

 すると、唐突に豊姫が笑う。

 「何が可笑しい?」
 
 「何って、そんなの決まっているでしょう? 貴方の………」



















 「………その変な笑い声よ! あっはははは!!」

 「そっち!? そっちですか姉さん!?」

 「逆に、フフ、それ以外の、ど、どこが可笑しいの? アハハ! もぉ無理!!」

 「……えぇ……?」

 「…………」

 ケタケタと笑い続ける豊姫に依姫は声も出ない。エネルもこんな人間は始めて見た。恐怖に屈しない人間はここ最近何人か見たが、よもや笑い飛ばす人間がいるとは思わなかった。

 この時、この瞬間、絶望は消え去った。


 ――――希望の蹂躙が始まる

 
 



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