Knight's & Magic & Carrier 6
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る。予定の人員以外はヴィーンゴールヴへと移乗せよ。繰り返す、予定の人員以外はヴィーンゴールヴへと移乗せよ」
エルに話しても、やはり嫌な予感がするということでムスペルヘイムをぶつけることが確定した。ダーヴィド達鍛冶師以外にも、というか全員が反対したんだが、俺とエル、エレオノーラが嫌な予感がするからと押し切った。
「それじゃあ、トール。こちらは任せます」
「おう、まさかネタで作った甲板の舵輪が役に立つことになるとはな」
ネタで作った甲板の舵輪と制御盤は艦橋と異なりフルコントロールを可能としている。オレかエルならと条件はつくが、ワンマンシップとして運用ができるのだ。トールギスやツールボックスなどの滞空可能幻晶騎士に抱えられて移乗を済ませていくのを見届けながら格納庫に通信を繋げる。
「ザメル隊、不時着用の元素浮遊機の調子はどうだ?不調があったら今すぐ拾ってもらってヴィーンゴールヴに移乗しろ」
『1番機問題なし』
『2番機同じく』
『3番機同上』
「レーダーはこちらとリンクしている。射撃と同時に飛び降りろ。2発目は地上からだ。まあ、その前にムスペルヘイムで沈めてやるがな」
使える資材や武装は全部ヴィーンゴールヴに移して、乗らなかった分は王都の工房に置き、正面装甲を厚くして自爆用の術式を刻んで来てある。勿体なくはあるが、所詮は急造艦だ。不具合を起こす前に使い捨てにするのは間違っているわけでもない。勿体無いとは思うがな。それでも命とは比べられない。おっと、ようやくか。
「レーダーに感あり、情報をリンクする」
レーダーに写った魔力反応をザメル隊に回す。
『1番機ロック、射撃可能まで12秒』
『2番機ロック、同じく』
『3番機、ロック機能が不調』
「3番機は降下。地上から目視で狙え。この魔力反応、敵はデカイぞ」
予想以上の魔力反応のデカさに少し不安になる。艦首にドリルがあればこんな不安はなかったのに。最悪は、白兵戦か。やれやれだな。暇つぶしに幻晶甲冑を弄っておいて良かったというべきか。愚痴りながらも大型のダインスレイブを起動させてムスペルヘイムを滞空させる。その間にザメルの3号機は地上に降り立ち、後退しながらダインスレイブを上空に向ける。
『目標を目視、あれ、距離が、デカ!?』
ザメルの1号機からの報告にオレも視力を強化して確認する。おおう、本当にデカイな。遠近法のせいでレーダーと見比べると変な気分になる。
「先制攻撃だ、1番撃て!!」
ザメルから撃ち出された鉄杭が敵飛竜艦に一直線に飛び、逸らされた。
「!?まさか、2番撃て!!」
2射目は更に大きく逸らされた。
「ちぃっ!!王都解放戦で使った杭が何本か鹵獲されていたが、朧気ながらにも解析されたか!!
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