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SAO−銀ノ月−
「自分で行きます」
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気合いを込めて。一緒に来れたリズにガーネットとともに辺りを見るが、どうやらあの死神以外に敵はいないらしい。

「向こうも……大丈夫そうね」

「よっしゃ! プレミア、上手くいった……プレミア?」

「どうした?」

 死神たちもどうにかキリトたちが抑えてくれているらしく、気は抜かないまでもガーネットが嬉しげにプレミアを抱き抱えたが、どうしてか、それに応答する声が聞こえることがなく。警戒をリズに任せるように目配せしながら、ショウキはプレミアの方を見てみれば。

「いや……なんか、プレミアの様子が……」

「様子?」

 そして困惑するガーネットの代わりにショウキが見たものは、もはや《プレミア》ではなかった。いや、今の一瞬のうちに別人に入れ替わったわけではないが、そこにいたのは《プレミア》としてショウキたちとともに過ごした友人ではなく、最初に会った時の《設定がないNPC》だった。

 まるで――人形かなにかのような。

「プレ、ミア……?」

「……ショウキ。つれていってほしいところかあります」

「クエスト……?」

 まるで自分がプレミアと呼ばれていることに初めて気づいたように、ゆっくりとそのNPCはショウキの方へその濁った瞳を向ける。ショウキという名前が覚えられていたことに、しばしの安心感を覚えたのも束の間、プレミアをどこかに連れていくクエストの発生文言を久々に聞く。それとともに新たなクエストが、ショウキだけでなくパーティ全てに表示される。

「なっ……に言ってんだよ! どうしちゃったんだよプレミア! なあ!」

「つれていってくれないのですか?」

「当たり前だろ!」

 表示されたクエストは、プレミアを《聖大樹》の元に連れていくというもので。この状況で世界を破壊する場所に連れていけるはずもなく、くってかかったガーネットがそれを否定すると、さらにクエストが進行する。そこに記された内容は――

「危ない!」

「なら、仕方ありません」

「ッ!」

「おわっ!?」

 ――ユイの警告が一瞬はやく間に合って、ショウキはどうにかガーネットを突き飛ばした。それまでガーネットがいた場所には宙に浮かぶ剣が飛来しており、すぐさまプレミアを守るように浮遊する。

「自分で行きます」

 一本だけではない。無数の剣や武具がプレミアの周りを浮かんでおり、それら全てがプレミアを守るという意思を見せていた。しばし離れなくては殺される、とショウキは直感し、倒れたガーネットにリズ、妖精の姿となって翔んできていたユイを連れて距離をとる。それをプレミアが追うように歩く――ように思えたが、ショウキを追っているわけではないとすぐに気づく。

 自分で《聖大樹》へと向かっているのだと。

「ど
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