第6章:束の間の期間
第192話「現れた二人」
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は帰ってきていない。
改めて手持無沙汰になった優輝は、とりあえずとばかりに自室に戻る。
〈……例えば、彼のような……ですね?〉
「……タイミングがいいと言うべきか。いや、さっきの揺れに関してか?」
その時、リヒトに通信が入った。
「一応、監視の目があるからあまり不用意に通信してこないでほしいんだけどな。……ジェイル。一体、何の用だ?」
通信相手はジェイル。
二度目の揺れが起きる前はメールとしてメッセージを送るだけだったが、今回は直接通信を繋げてきたようだ。
『ふむ、ようやく繋がったか。何、安心したまえ。魔法関連の監視の目は消えているさ。それに、君の事だ。他の監視の目も一応対策しているのだろう?」
「まぁ、現状監視どころじゃないからな。一応簡易的な結界も張ってあるし」
揺れが再び起き、神二人が現れてから優輝は簡単な認識阻害の結界を張っていた。
優輝達を監視していた者達には、一応二人が現れた事は伝わっている。
しかし、優輝が魔法等で解析を試みた事や、今通信している事は伝わっていなかった。
「……魔法関連の監視も消えている、とはどういう事だ?」
『二度目の揺れはそっちでも遭遇しただろう?その影響だよ。現在、地球を中心としたいくつかの次元世界は、停電したかのように一度魔法の効果が途切れたのだよ。君達の扱う霊力は生命そのものと深く結びついているから、大丈夫だったようだけどね』
「魔法の効果が……?」
思わぬ影響に、優輝はつい聞き返す。
『私が張り巡らしていたガジェットは魔力があまり関係ないから、座標を割り出して通信を繋げるだけで済んだが、影響を受けた次元世界はまさに阿鼻叫喚と言った所だね。次元渡航中の船もなかなか危ないんじゃないかい?』
「それほどまでの影響か……電波の類も一度途切れたと見て間違いないか?」
『うむ。言い損ねていたがその通りだとも。だからこそ、ガジェットとの繋がりが一度断たれた。尤も、君のいる地球は、停電と変わりないと推測できる』
実際、優輝達は気づいていなかったが、地球上の全ての電波を扱う物は、一度その電波を断たれていた。そして、すぐに復活もしていた。
「地球を中心に、と言ったな。つまり、二度目の揺れは……」
『ご明察と言った所だね。そう、私の調べた所、二度目の揺れは地球が震源地になっていた。……暫定的な呼び名だから、“震源地”と言う呼び方が合っているとは限らないがね』
「……そうか」
二度目の揺れは、地球が中心になっていた。
実際、それほどの衝撃だったから、優輝もすぐに納得する。
『こちらからも聞かせてほしい。君達の所に、“何”が現れた?』
「………」
その問いに、優輝は正直に答
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