第59話:久しぶりの人装
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らの思ってもみなかった凄まじい破壊力を秘めた言葉の衝撃を心に受けたヤマトは硬直する。
「だってブラックアグモンは殆ど大輔君のパートナーデジモンみたいなもんだし…」
タケルの言葉はヤマトには届かなかった。
ショックの余りに頭の中が暴走していたからだ。
「(な、なん…だと…!?タ、タケルまで俺より大輔の方が男前だって言うのか!?タケルまで大輔の虜にされちまってたって言うのか…!?)」
本人達に聞かれたら問答無用の鬼の鉄蹴と魔王の鉄拳が飛んできそうな内容が頭の中に何度も過ぎる。
その時、錯乱しているヤマトの肩に優しく手を置く太一。
「…太一……」
「分かる…分かるぜヤマト!!お前のその気持ちが!!」
「た、太一ーーーっ!!!」
感極まって太一に泣きつくヤマト。
「すまなかった!!弟妹を失うのはこんなに辛いとは思わなかった…!!」
「ああ…俺達の苦しみは俺達にしか分からねえ…!!」
「太一…!!」
「とにかく凄い気迫ですね。たかが服装のことなのに」
呆れ果てたように後ろで繰り広げられる茶番から目を逸らして未だにブラックアグモンの服装に頭を悩ませているヒカリとなっちゃんを見てぼやく光子郎。
「泉先輩?いくら泉先輩でもその発言はヒカリちゃんやなっちゃんと同じ女の子として許せませんねえ…」
「み、京君…?」
眼鏡を光らせながら凄い威圧感を放つ後輩に引く光子郎。
「女の子っていうのは…好きな人のためなら些細なことでも真剣になれる生き物なんですよ…」
「そ、そうですか…す、すみませんでした…京君…」
すぐに京にペコペコと頭を下げる光子郎。
これではどちらが先輩で後輩なのか分からない。
「よーし!!決まった!!」
「ブラックアグモン!!早く早く!!」
「う、うむ…」
2人の気迫に気圧されながらもブラックアグモンは展開された魔法陣に足を踏み入れた。
「なっちゃん!!お願いね!!」
「任せてヒカリ!!絶対に…絶対に成功させてみせるから…私とヒカリの2人で作った姿を!はあああああああっ!!!」
「(出来ればその気迫と意志の強さは戦いの方で発揮して貰いたかったのだがな……)」
そして大輔が3年分くらい成長したような姿となったブラックアグモン。
髪は黄色、目の色は金色でブラックウォーグレイモンの要素を残しつつ、ヒカリ達が頭を悩ませて決めた黒いチェスターコート、下は灰色のクルーネックスウェット、黒スキニーと言った格好となったのである。
「わあ、ブラック似合う似合う」
「そ、そうか?」
「うん」
「…………」
「あの、ヒカリちゃん。何で俺の方をジッと見てるの?まさかブラックアグモ
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