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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十八話 エル・ファシル星域会戦リターンズです!!!
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当てをしてくれる。問題は私たちの前面の敵よ。力技で押しやらないと後々が苦労するわ。多少消耗戦になってもいい。私たちの行うべきはただ一つ・・・・!!」

 ティアナが腕を振り上げ、勢いよくそれを振り下ろした。

「一気に押し切りなさい!!!!」

 ティアナの率いる艦隊は1万8700隻余り、3万の敵に対して2分の1強の戦力だったが、そんなことを意に介する彼女ではなかった。

 要するに、相手に対し、より正確に、より多くの砲撃を当て続ければいいだけ、なのである。

* * * * *
「ほほう、敵の勢いはなかなかの物じゃな。」

 ビュコック大将は髭をしごきながらうそぶいた。実際は「なかなか」どころか先陣が急落する勢いで攻め寄せてきているのだが、この歴戦の老将は自分の陣地に蚊が迷い込んだほどの動揺も感じていない。

「敵の勢いをいなし続けるんじゃ。艦隊を右に斜行させて左に敵を引き付けろ。」

 同様に、ウランフ大将も自軍の右に敵を引き付けるように艦隊を動かし始めた。

「敵を後方にいなせ!!左右から敵の艦隊を挟み撃ちにするんだ!!」

 同盟軍艦隊は帝国軍艦隊に激しい砲撃を浴びせながら、反航戦に転じた。

「左右両側から逆進、あるいは挟み撃ち、挟撃体制というわけね!!」

 ティアナは2艦隊の動きをいち早く察知した。

「全艦隊、一点突破!!敵の体形が整わないうちにFKDU039地点を目指し、全速前進よ!!・・・・撃てェッ!!!」

 勢いよく振られた左手に勝るとも劣らない勢いの火力が、ウランフ艦隊の後尾を襲った。猛襲といってもいいその火力の前に、挟撃体制に移行運動を展開し敵に横腹をさらしていたウランフ艦隊の後尾は崩れさった。ティアナの艦隊は敵を蹂躙する勢いで高速突破、距離を広げようとした。後方に心配をしなかったのは、後続のフィオ―ナを信頼していたからこそである。

「・・・・・・?」

 ティアナの眉が上がった。敵を突破しつつある運動を展開しているさ中である。彼女は違和感を覚えていた。

「――――!!」

 突如、といってもいい。前方に無数の光点が展開しているのが見えた。

「前方に敵艦隊、数、およそ3万!!」
「敵の旗艦と思しき存在を特定!!・・・せ、戦艦ヒューベリオンです!!」
「ヤン・ウェンリー!?!?」

 ヤンはもっと後方にいると思っていた。それがいきなり前線に出てきたのだ。ティアナは出鼻をくじかれて数秒動けなくなってしまったが、それでもすぐに決断したのはさすがだった。

 ヤン・ウェンリーと正面から戦うことはできない。この状況では。

「全艦隊左DUJS302地点に転進、先ほど突破した敵艦隊をかすめ、最大戦闘速度で離脱するわよ。」
「えっ?戦わずして離
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