169部分:第十五話 許される心その十
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の方を進んでだ。言うのだった。
「勝手にしろ」
「誰でも」
神無は顔を向けない。言葉だけだった。
だがその言葉でだ。兄に言うのだった。
「もう。あんなことしたらいけないから」
「悪い奴でもか」
「誰だって悪くなったりよくなったりするから」
これが神無の考えだった。
「だから」
「悪い奴はどこまでも悪いんだよ」
だが極月は言い返した。ここでもだ。
「そういうものなんだよ」
「そんな筈ないから」
二人の言葉は交差した。そしてそれは決して交わるものではなかった。それが今の二人の言葉だった。それは心もだった。
だがそれでも神無は決めた。そのままに動くのだった。
第十五話 完
2010・10・20
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