機動戦士ガンダム
2294話
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そろ俺もイザークという名前を使うのは難しくなってきたと思っていたしな。それを考えれば、お前だけが悪いって訳じゃない」
そもそも、俺がイザークという偽名を使ったのは、あくまでもサイド7から月に向かう短い間だったからというのが大きい。
そういう意味では、イザークの名前を使うのは潮時だったと言っても決して間違ってはいないだろう。
であれば、地球に向かう以上はイザークではなく、アクセルという俺の名前を使った方が色々と便利なのは間違いない。
……もっとも、アクセルという名前は、それはそれで面倒を引き寄せるのは間違いのない事実だが。
「その……本当に構わないのですか?」
俺をアクセルと呼んだ技術者の上司らしい男……この男も見覚えがあったが、その男の言葉に頷きを返す。
「ああ、問題ない。寧ろ、これが良い機会だったと言ってもいい。そういう意味では、良い切っ掛けを作って貰ったようなものだな」
「……ありがとうございます。ほら、お前も礼を言え!」
「あ、あ、あ、ありがとうございます!」
上司に無理矢理頭を下げられるような形で俺に頭を下げる技術者。
どうやら向こうは俺が気を遣ってそんな風に言ってる……という風に考えてるみたいだが、別にそういうつもりじゃなくて、本当にこれが良い機会だからそう言ってるだけだなんだが。
「ああ、気にするな。それで、さっきはなんであんな風に真剣な表情をしていたんだ?」
「え? あ……あー……そう、そうです! 連邦軍のMSはコックピットがコアファイターという戦闘機になってるのは、アクセル代表も知ってますよね?」
「俺は直接乗ってるしな」
「なら、そのコアファイターに学習コンピュータがあるというのは?」
「それも一応知っている」
「なら、俺が驚いた理由が分かってもいいと思うんですけど……つまり、このホワイトベースには、アクセル代表の戦闘データが残っているという事です。もしこれが連邦軍のMSに流用されるような事があったら……」
なるほど。連邦軍の量産型MS……セイラから聞いた話によると、ジムというMSらしいが、そのジムが俺の戦闘データを使う可能性があるのか。
そう思うも、少し考え……すぐに否定する。
そもそも、セイラから聞いた話によるとジムというのはガンダムの量産型MSであって、俺が使っているのはガンキャノンだ。
そうなると、当然のようにジムとでは運用の仕方が大きく変わってくる。
……その辺りは、ガンダムに対するガンキャノンのように、ジムに対するジムキャノンとでも呼ぶべき機体を開発すればいいのかもしれないが、それでも俺の操縦データを流用すると……ぶっちゃけ、戦闘ではなく操縦によって死人が出てもおかしくはない。
そもそも今の俺の操縦技術は、俺が物理現象を受け付けな
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