第56話:魔王の配下
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で」
「悪い悪い、深夜番組の秘境大冒険が面白すぎて」
「……中々やるな、選ばれし子供達よ」
「…誰だお前?」
聞こえてきた重苦しい重圧を孕む声にマグナモンが子供達を守るように立ちはだかる。
現れたデジモンはマグナモンを鋭く見据えながら口を開いた。
「……デーモンだ。一乗寺賢を渡してもらおうか?」
「賢に何の用だ?」
大輔がデーモンと名乗ったデジモンを睨み据えた。
「一乗寺賢の体内には我らが必要としている物が埋め込まれているのだ。これ以上犠牲を出して欲しくなければ、来てもらおうか」
「てめえ舐めてるのか?こっちにはマグナモンとブラックウォーグレイモンがいるし、他にも仲間がいるんだ。どっちが有利不利かは一目瞭然だろうが」
「…確かに全員で来られては厄介だがな。だが、その6匹に戦える力が残っているかな?」
【!?】
デーモンの視線がアグモン達に向けられた。
「どういう意味だ!?」
太一が声を荒げる。
デーモンは意に介さず、淡々と言葉を紡いでいく。
「その6匹は今までデジタルワールドにいたのだろう?急激な環境の変化に体がすぐに適応出来ると思うか?」
確かにスカルサタモンから攻撃を受けた後、追撃すらされていないのにも関わらず間もなく退化してしまった。
「その6匹は戦力にはならん。そこの2体以外は取るに足らん存在…大人しく一乗寺賢を渡せ。渡さなければ…」
「お生憎様だね!!」
その時、デーモンと子供達に割り込む形で大型トラックが走ってきた。
トラックの後部に掴まっていたのはアルケニモンで、彼女を睨みながらデーモンは尋ねた。
「……お前達、何者だ!」
「名乗る必要なんて無いね……一乗寺賢、あんたは私達と一緒に来るんだ」
「何っ!?」
「子供達がどうなっても良いのかい?」
そう言うと、アルケニモンがトラックの荷台を開くと、そこには相当の数の子供達がいた。
その光景に、なっちゃんはふと朝のニュースを思い出した。
「今日の朝のニュース…小学生が行方不明って…」
「お前達が誘拐したのか!?」
「まぁ、人聞きの悪い…この子達は自分から私達についてきたんだ」
子供達は暗い笑みを浮かべ、まるで感情を失ったようにこちらを見ていた。
「何故…何でなんだ!?」
「何でなんだろうねぇ…それは追々教えてあげるよ…私達についてきたらね」
そう言って、アルケニモンは意地悪く微笑んだ。
賢は悔しそうに唇を噛み締め、アルケニモンを睨みながら、手を握り締める。
意を決してトラックへ向かって歩いて行った。
「賢!」
「賢君、駄目よ!」
「行っちゃ駄目!」
大輔とヒカ
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