第二章
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「拙僧達は囮ですね」
「大方自分が大事なものを持っているな」
「そうですね」
「さて、どうなるか」
「チョイバルサンまでの道は」
二人でこうしたことを話していた、そして実際にだった。
二人はウランバートルにいる時からスリや路地裏のならず者達に狙われその度に倒していた、今はヤクザ者達が刀や銃を出してきたが。
全員一瞬で切り捨ててからだ、滝沢は正宗に言った。
「はじまりからこうか」
「やれやれですね」
「街のゴロツキなぞ僕達の敵ではないが」
「色々とです」
「面倒だな」
「はい、そのことも思いますと」
「あの商人何か隠している」
滝沢の今の言葉は確信のものだった。
「これではな」
「道中もですね」
「色々とあるな」
「そうなりますね」
「確実にな」
二人でこうしたことを話してだった、切り捨てたならず者達は全員屍で警察に引き渡し後は復活あせたうえでの処罰に任せた。この後もウランバートルで何かと賊に狙われて厄介だったが全て退けてだった。
商人と共にウランバートルを出てチョイバルサンまで向かったが。
道中もウランバートルで話を聞いた賊達が追いかけてきた、モンゴルなので全員馬に乗っていてしかも駆けてきているので追い付くことも容易だった。
二人は賊が来る度に戦った、滝沢は馬に乗ったまま二刀流で戦う、手綱を使わずとも足だけで馬を操っていた。
時には馬から跳んで八艘飛びの様に敵の馬の背を次から次に飛び移って斬っていった、そうして賊達を倒していっていたが。
夜に野営している時に彼は正宗に言った。
「まるでウランバートル中の族が来たな」
「そんな風ですね」
「全くだ、次から次に出て来てだ」
そしてと言うのだった。
「倒しているが」
「ここまで多いと」
「それだけの数だな」
「ウランバートルにいた時からですからね」
正宗は滝沢に煮た羊肉を食べつつ話した。
「ですから」
「まああれだ、ウランバートルの賊を掃討していると思えばな」
「いいですね」
「そうした考えも出来るな」
「左様ですね」
「モンスターも出ているが」
モンゴルにも出て来るのだ、彼等は。
「しかしな」
「我々は星の者ですから」
「何ということはない」
「左様ですね、では」
「このままな」
「先に進んで行きましょう」
「チョイバルサンまでな」
「あの人と共に」
正宗は今は寝ている商人も見た、そのうえでの言葉だ。
「そうしましょう」
「確実に何かあるがな」
「それでもですね」
「今はあの街に行こう」
「そうしましょう」
周りが何もない草原の夜で話した、そしてだった。
二人は商人と共にチョイバルサンに向かっていった、そして遂にチョイバルサンが見えてきたところで。
二人、商人の前
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